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コラム

海外新作ミュージカル『バック・トゥ・ザ・フューチャー』東京公演に向けて――技術の現場より<衣裳編>

4月6日(日)開幕に向けて準備が進む、海外新作ミュージカル『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の製作現場より、衣裳フィッティングの様子をご紹介します。

本作の衣裳は、装置・衣裳デザインを手がけた、ティム・ハトリー氏(2002年『Private Lives』、2009年『シュレック・ザ・ミュージカル』にてトニー賞受賞)によるもの。
1985年と1955年の二つの時代で物語が展開する舞台衣裳は、それぞれの時代に流行したスタイルや色合いのファッションを忠実に再現することで、時代を明確に表現。また、原作映画を彷彿とさせる衣裳も数多く登場し、視覚的にも観客を『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の世界に誘います。

プロムのシーンで着用するドレス。映画原作でも印象的なロレインの衣裳(左)。
女性アンサンブルが着用するドレスは、50年代に流行した色合いやシルエットを再現しています(右)。
マーティの衣裳をメンテナンスしている様子(左)。
デニムジャケットには原作映画と同じピンがついています(右)。
女性アンサンブルが着用する衣裳のベルトの装飾を付けている様子。一つずつ手作業で付けています。

2月、四季芸術センターでは俳優に衣裳を試着させるフィッティング作業が行われ、開幕に向けて来日された衣裳スーパーバイザーのホリー・ヘンショウさんや四季の衣裳スタッフらがチェック。一着一着袖や裾の長さを細かく調整しつつ、ダンスなど激しい動きに無理がないかなど、確認していきます。

衣裳はキャラクターの個性に合わせて、着こなしにもこだわりが。ロックスターに憧れる高校生のマーティは、ジャケットの襟を立ててクールな印象に。また、55年の場面では未来から来た自分が周りの人たちと馴染めるよう、当時のトレンドであるズボンの裾をロールアップするなど細やかな指定が入ります。

主人公・マーティ役の衣裳フィッティングの様子。

科学者という役柄から実験や細かな作業をするドクの衣裳では、手首が自由に動かせるように常に袖をまくります。
アクセサリーや小物も身に付け、全体的なバランスも調整していきます。

ドク役の衣裳フィッティングの様子。原作映画と同じく、ドクは時計を両腕に付けています。
ドクの衣裳の放射線防護服。背中には放射線のハザードシンボルが(左)。
腰に着用している工具袋は革製でかなり使い込まれた加工がされています(右)。
ドクが履いているオレンジ色の靴は、メーカーや形まで原作映画と同じだとか......!(左)
靴下の中にズボンの裾を入れるスタイルも映画シリーズから着想(右)。

このフィッティングを通して確認した箇所の修正や微調整を行い、開幕に向けて衣裳を仕上げていきます。ご観劇の際は、舞台を彩る衣裳や小物にもぜひご注目ください!
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』東京公演は、4月6日(日)開幕。どうぞお楽しみに!

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