12月3日(火)、ミュージカル『赤毛のアン』東京公演が、自由劇場(東京・竹芝)で開幕しました。
時代を超えて愛され、世界で読み継がれている「赤毛のアン」。ルーシー・M・モンゴメリーによる大ベストセラー小説を原作に、アンの故郷プリンス・エドワード島で1965年から上演され続けてきたミュージカルを、劇団四季では1980年に初演。繊細かつドラマティックな演出で物語の魅力を余すことなく引き出し、本場カナダのスタッフからも「世界最高のアン!」と絶賛され、上演を繰り返してきました。
10年ぶりの開幕となった東京公演初日の幕が上がると、抜けるような青空と爽やかな風が吹くプリンス・エドワード島の風景が。伸びやかな歌とダンスで彩られたアンの物語が、目の前で紡がれます。
アヴォンリーという小さな村で暮らす年老いた兄妹・マシューとマリラのもとに、孤児院からやって来たひとりの女の子――アン・シャーリー。本当は男の子が来るはずでしたが、2人は彼女を引き取ることに。空想とおしゃべりが大好きなアン。そしてまっすぐな性格ゆえに、家でも学校でもさまざまな事件を起こしてしまいます。
最初はとまどっていた周りの人たちも、明るく前向きなアンにしだいに魅了され、大好きになっていくように。そしてアンもまた、美しく移り変わる自然と人々の愛の中で、心豊かに成長していきます。しかし、そんな彼女にやがて大きな試練の日が......。
人が人を思いやる心の温かさ、何気ない人生の中にある、かけがえのない輝き。じんわりと包み込むような感動とともに物語が幕を閉じると、客席からは盛大な拍手が送られました。
『赤毛のアン』東京公演は、2025年2月16日(日)までの期間限定。その後は3月29日(土)から9月まで全国公演、10月4日(土)から11月24日(月・休)まで京都公演が決定しています。
モンゴメリー生誕150周年という記念すべき年に贈るミュージカル『赤毛のアン』。
人生とまっすぐに向きあいながら、その個性を開花させ、生きる喜びを私たちに教えてくれるアンの物語を、ぜひ劇場でお楽しみください。
※舞台写真は事前に行われた舞台稽古より
(撮影:阿部章仁、樋口隆宏、劇団四季)