日本上演41周年を迎える11月11日(月)、ミュージカル『キャッツ』の広島公演が上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)にて開幕しました。
年に一度、満月の夜に行われる猫たちの舞踏会。人間に飼いならされることを拒み、自らの人生を謳歌(おうか)する"ジェリクルキャッツ"が都会のゴミ捨て場に集い、夜を徹して踊り歌います。やがて夜明けが近づくと、天上に上り、新たな命を得ることが許されるただ一匹の猫の名前が宣言され――。
約12年ぶりに迎える広島公演初日。会場は猫たちとの久しぶりの再会に胸をふくらませ記念撮影をする方やグッズを購入される方などで賑やかに。そんなお客様をお出迎えするのは、舞台上から客席まで所狭しと飾られた数千個におよぶ巨大なゴミのオブジェによって出現する"キャッツワールド"。客席扉を開けた瞬間、目の前に広がる光景にそこかしこから感嘆の声が上がります。
開幕を待ちわびるお客様の高揚感で客席が満たされるなか、「オーヴァーチュア」が流れると闇の中で無数の目が光り、舞台のあちこちから猫たちの姿が......。輝く満月の下に猫たちが集まり、ついに舞踏会の幕が開きます。アンドリュー・ロイド=ウェバーによる珠玉の音楽に乗せて、ぞれぞれの生き様を歌い踊り、語っていく猫たち。舞台上で繰り広げられる息もつかせぬ展開、圧倒的なパフォーマンスに、お客様も食い入るように物語の結末を見守ります。
そして終演の時。この日は日本上演41周年当日ということで、カーテンコールでは41周年の記念フラッグが掲げられ、マンカストラップ役の分部惇平がご来場のお客様へご挨拶を。「1983年の日本初演以来、これほどの長きにわたり日本各地で公演を続けてこられましたのは、お客様お一人お一人が作品を愛し、育んでくださったからこそと出演者、スタッフ一同心より御礼申し上げます。これからも作品の感動をお届けできるよう、一回一回の舞台を、誠心誠意努めてまいります」と心からの感謝を語ると、この瞬間を祝福するように客席からは割れんばかりの拍手が送られました。
42年目に突入する広島での猫たちによる舞踏会は、2025年2月23日(日・祝)までの期間限定。その後は同年5月6日(火・休)より仙台公演が決定しています。
ぜひ"ジェリクルキャッツ"に会いにご来場ください!
※舞台写真は舞台稽古より
(撮影:重松美佐)