11月11日(月)のミュージカル『キャッツ』広島公演開幕に向けて、四季芸術センター(横浜市あざみ野)では稽古が進んでいます。台本の読み合わせ、ステージングを経て、10月中旬にはいくつかのシーンを区切って繰り返す「小返し稽古」の段階へ。とある日、2幕の後半を中心に稽古が行われました。
満月が輝く都会のゴミ捨て場。年に一度開かれる舞踏会に、24匹の個性豊かな猫たち、"ジェリクルキャッツ"が集います。今宵新しい命を与えられる、最も純粋な一匹は誰か――。自らの生き様を高らかに謳(うた)い上げ、夜を徹して踊り明かす猫たち。様々な猫の生き方が紹介される舞踏会の終盤、犯罪王・マキャヴィティによって突然連れ去れた長老猫・オールドデュトロノミーを探し出すため、マジック猫・ミストフェリーズに白羽の矢が立ちます。
シーンを繰り返しながら、レジデント・ディレクターを務める西尾健治が指示を送ります。
「一つひとつのマジックが起きたあと、周りで見守る皆さんの反応も一緒に落ち着いてしまわないように。むしろミストフェリーズへの期待がどんどん高まっている状態のはずです」「ナンバーの終わりで『メモリー』のメロディが入るところは、全員が星空の広がりを感じてください。歌詞にもある通り、この星空はミストフェリーズの夢が叶った場面。それを感じ取って」
続いて「メモリー」のシーンを繰り返したあとは、「ここは全員が、グリザベラと初めて内面でつながる場面。彼女の存在によって、見たことのない景色が見える。地に伏せる彼女の姿から、天上を仰ぐ他の猫たちが何を受け取るか。もっと心動かされてください」
数々のアドバイスを糧に自らの役を磨き続けてきたカンパニーは、このあと「通し稽古」を経て、いよいよ上野学園ホールへ。舞台での最終調整に臨みます。
『キャッツ』広島公演は、日本上演41周年を飾る節目の日、11月11日(月)に開幕。2025年2月2日(日)公演分までのチケットを現在発売中で、11月10日(日)からは、2月5日(水)~23日(日・祝)千秋楽公演分チケットの「四季の会」会員先行予約が始まります(一般発売は11月16日(土)より)。
約12年ぶりに広島で上演される本作に、どうぞご期待ください。