演出はマイケル・グランデージ(2010年『Red』にてトニー賞受賞)、振付はロブ・アシュフォード、また装置・衣裳デザインは、クリストファー・オラム(2010年『Red』、2015年『ウルフ・ホール』にてトニー賞受賞)が担当。
物語のもう一つの主役ともいえる雪と氷の世界を、演劇的想像力と最新技術を融合させた手法で、劇場空間いっぱいに表現。幻想的で鮮烈な世界を作りあげています。
なかでも特筆すべきは、物語の重要ポイントでもあるエルサの魔法と、彼女がつくり出す雪と氷の世界の表現。粉雪、吹雪、深い雪、白く輝く雪片、氷の結晶、鋭く尖った氷柱......さまざまな表情を持つ雪と氷を、本物そっくりの質感で再現する一方、エルサから放たれる魔法は、まるで彼女の感情に沿うかのように形を変えていきます。
例えば、幼い姉妹が遊ぶシーンでは柔らかな紙吹雪で、また恐怖を感じる時には、鋭く立体的な氷の柱で魔法の力を表現。エルサが自身を解き放ちつくり上げる氷の宮殿には、本物のスワロフスキーガラスをあしらい、眩いほどの美しい氷の輝きが表現されています。さらにエルサが激しい混乱にある時には、厳しい吹雪が吹き荒れ、劇場空間ならではの演出で描かれます。
こうした多種多様な手法に最新鋭のプロジェクションマッピングとLEDパネルが組み合わさることで、観たこともないような煌めく銀世界が作り上げられていくのです。
劇場全体を凍りつかせるほどのスケールの大きさで表現される美しい雪と氷の世界──この新しい魔法は、観客をこれまで体験したことのない興奮の渦へと誘うことでしょう。