ミュージカル『アナと雪の女王』

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はじめに Introduction

国内史上最も愛されたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ映画がついに舞台化!
真実の愛によって解き放たれる二人の姉妹の物語

JR東日本四季劇場[春]にて、2021年6月に開幕した、ディズニー最新ミュージカル『アナと雪の女王』。
2013年公開の劇場版長編アニメーションを基に創作されたこの作品は、
2018年3月、ブロードウェイ初演。
全世界のアニメーション映画興行収入において当時歴代1位の記録を持つ名作の舞台化は、
開幕するやいなや世界中で話題をさらいました。

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ストーリー Story

凍った心をとかす真実の愛とは――
望まない魔法の力をもった姉と、
その姉を慕う妹の冒険が始まる。

アレンデール王国の幼い王女、エルサとアナはとても仲の良い姉妹。
雪や氷を操る魔法の力をもつ姉のエルサは、ある夜、誤って妹のアナの頭に魔法を当ててしまう。
氷のように冷たくなったアナを助けるため、王妃は「隠れびと」を呼び寄せると、
彼らの長パビーにより、アナにかけられた魔法とその記憶は取り除かれた。
自分の力に怯えるエルサは、魔法の力を消してほしいと懸命にパビーに頼むが、その力もエルサの一部であり、消すことはできないと告げられる。

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みどころ Highlight

「Let It Go」など珠玉のナンバーに12曲の新曲――再び日本に“アナ雪旋風”を巻き起こす

2013年公開の長編アニメーション「アナと雪の女王」。アカデミー賞では、ディズニーアニメーション初となる長編アニメーション賞と、歌曲賞をダブル受賞。全世界興行収入は、2019年11月公開の続編「アナと雪の女王2」に記録が破られるまでアニメーション映画史上歴代1位を誇り、日本国内公開アニメーションでも歴代3位の成績を収めました。
この歴史的な大ヒットをもたらした理由の一つは、なんといっても音楽の魅力。
すべてのナンバーの作詞・作曲を担当したのは、ロバート・ロペスとクリステン・アンダーソン=ロペス夫妻。ロバートは、史上12人目の“EGOT(エミー、グラミー、オスカー、トニー賞のすべてを受賞した人)”として知られており、ディズニー/ピクサーアニメーション「リメンバー・ミー」(2017年)では「Let It Go」に続き、夫婦二度目となるアカデミー賞歌曲賞を受賞しています。

今回の舞台化にあたって、ロペス夫妻は12曲の新曲を追加。キャラクターたちにさらなる魅力と深みを与えることによって、大人の観客の心にダイレクトに迫る感動を届けます。そして、訳詞、日本語台本は、映画の訳詞を手がけた高橋知伽江さんが担当。より深い感動をもたらすミュージカル『アナと雪の女王』は、ふたたび日本に「アナ雪」ブームを巻き起こすことでしょう。

大人のための上質なドラマ――真実の愛が結びあわせる、姉妹の絆

優雅で落ち着きがあり慎重に行動する姉のエルサ。一方で、明るくポジティブで、感情的な妹のアナ。ミュージカルでは、この対照的な性格の二人の姉妹の絆をよりていねいに描くことで、物語をさらに深みのある人間ドラマへと深化させています。

とりわけ、エルサの心情や行動には、多くの観客が強く共感することでしょう。魔法の力を持つエルサが、自らの感情を抑え自問自答しながらも、 ついに自分を解放し、自由を高らかに歌い上げる「Let It Go(ありのままで)」。また演出を手掛けるマイケル・グランデージは、この舞台版にあたって彼女を現代を生きる等身大の女性として描写。さらに、エルサが葛藤をうたいあげるビッグナンバー「Monster」を追加することで、自分という存在への問いと、自己を肯定するメッセージをより鮮明に伝えているのです。

姉妹が追い求める真実の愛。彼女たちの冒険と成長の物語は、自分と他者を共に愛すことの尊さを伝え、今の時代を生きる人々に共感をもたらします。

“劇場が凍る”――驚きと興奮に満ちた、魔法による美しい雪と氷の世界

演出はマイケル・グランデージ(2010年『Red』にてトニー賞受賞)、振付はロブ・アシュフォード、また装置・衣裳デザインは、クリストファー・オラム(2010年『Red』、2015年『ウルフ・ホール』にてトニー賞受賞)が担当。
物語のもう一つの主役ともいえる雪と氷の世界を、演劇的想像力と最新技術を融合させた手法で、劇場空間いっぱいに表現。幻想的で鮮烈な世界を作りあげています。

なかでも特筆すべきは、物語の重要ポイントでもあるエルサの魔法と、彼女がつくり出す雪と氷の世界の表現。粉雪、吹雪、深い雪、白く輝く雪片、氷の結晶、鋭く尖った氷柱......さまざまな表情を持つ雪と氷を、本物そっくりの質感で再現する一方、エルサから放たれる魔法は、まるで彼女の感情に沿うかのように形を変えていきます。
例えば、幼い姉妹が遊ぶシーンでは柔らかな紙吹雪で、また恐怖を感じる時には、鋭く立体的な氷の柱で魔法の力を表現。エルサが自身を解き放ちつくり上げる氷の宮殿には、本物のスワロフスキーガラスをあしらい、眩いほどの美しい氷の輝きが表現されています。さらにエルサが激しい混乱にある時には、厳しい吹雪が吹き荒れ、劇場空間ならではの演出で描かれます。
こうした多種多様な手法に最新鋭のプロジェクションマッピングとLEDパネルが組み合わさることで、観たこともないような煌めく銀世界が作り上げられていくのです。

劇場全体を凍りつかせるほどのスケールの大きさで表現される美しい雪と氷の世界──この新しい魔法は、観客をこれまで体験したことのない興奮の渦へと誘うことでしょう。

「Let It Go~ありのままで~」あの名訳が再び――高橋知伽江さんによる日本語台本と訳詞

ミュージカル『アナと雪の女王』劇団四季版の日本語台本と訳詞を担当するのは、アニメーション版で訳詞を手がけた高橋知伽江さん。「Let It Go~ありのままで~」のナンバーは日本中を駆け巡り、その訳詞の巧みさが大きな話題となりました。
以前、劇団四季に在籍し、『クレイジー・フォー・ユー』の訳詞やファミリーミュージカルの台本の数々などを産み出した高橋さん。2015年日本初演を迎えたディズニーミュージカル『アラジン』では日本語訳詞を担当、第23回読売演劇大賞で優秀スタッフ賞を受賞。さらに『ノートルダムの鐘』(2016年開幕)、『パリのアメリカ人』(2019年開幕)では訳詞だけでなく、日本語台本も手掛けられています。

ディズニー映像作品では、「アナと雪の女王」の他、「魔法にかけられて」(2008年日本公開)、「塔の上のラプンツェル」(2011年日本公開)、実写版「美女と野獣」(2017年日本公開)、そして「アナと雪の女王2」(2019年日本公開)等でも日本語訳詞を担当。
「原詞のエッセンスを正確につかみ取り、その詞のイメージを大胆に“日本語”として再構築する」――現代の日本において、高橋さんはその第一人者なのです。

エルサとアナ――自らの意思で未来を切り開く、二人の現代のプリンセス

ディズニーアニメーションで人気のあるヒロインたち、「ディズニープリンセス」。
人々の心をつかみ、一種の憧れの存在にまでなっている彼女たち。なぜ人々の心をつかんで離さないのか──。それは「容姿の美しさ」や「高貴な位」といった表面的な理由からだけではなく、自らの人生を自分で選び取る「自立心」や「挑戦心」、困難に立ち向かう「勇気」といった内なる魅力に、人々が共感するからではないでしょうか。

このミュージカルの主人公、エルサとアナについても、自らの意志で未来を切り開こうとする姿が描かれます。特にエルサは、自らが何者であるかという自問自答を繰り返しながら、自分の進む道を選択していきます。さらに二人は、運命の王子様とのロマンスだけではない、姉妹や家族、友情などの様々な愛の形、そしてその深さをそれぞれの旅を経て見つけていくのです。

この二人の姉妹のような、これまでの価値観にとらわれず、自ら選択し決断し続ける女性の姿には、誰もが共感を覚え、また眩しさをも感じさせることでしょう。
『アナと雪の女王』のエルサとアナは、いまを生きる人々に大きなエールを送り続けるキャラクターなのです。

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スタッフ Staff

劇団四季とディズニー・シアトリカル・プロダクションズによる アナと雪の女王
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