慶應義塾高校在学中より、浅利慶太氏らとともに劇作家・加藤道夫に師事し、同大学文学部仏文科在学中の1953年に9名の仲間たちと共に劇団四季を結成されました。
その翌1954年に、旗揚げ公演として『アルデール又は聖女』を上演して以来、ストレートプレイ(台詞劇)からミュージカルまで、幅広く活躍。
出演作品は、『エクウス』(マーティン・ダイサート役)、『ヴェニスの商人』(シャイロック役)、『鹿鳴館』(影山悠敏伯爵役)、『赤毛のアン』(マシュー・カスバート役)など。代表作を挙げれば枚挙にいとまがありません。常に四季の第一線の俳優として舞台に立ち続け、その姿勢に後輩からも熱く慕われておりました。
また一方で、声優やナレーターとしても活躍。「アンタッチャブル」(エリオット・ネス役)、「アマデウス」(アントニオ・サリエリ)などの吹き替えを務められ、お茶の間でも親しまれました。
1991年には芸術選奨文部大臣賞、1996年に紫綬褒章、2002年に勲四等旭日小綬章などを受章。
2014年、東京・自由劇場で上演した『思い出を売る男』乞食役での出演が、ご自身の最後の舞台となりました。
1954年 | 『アルデール又は聖女』 | 伯爵 |
1954年 | 『アンチゴーヌ』 | クレオン |
1954年 | 『間奏曲』 | 視学官 |
1955年 | 『野性の女』 | ゴスタ |
1955年 | 『ひかりごけ』 | 船長 |
1955年 | 『週末』 | 事務所の男 |
1955年 | 『アンフィトリオン38』 | ジュピテル |
1956年 | 『愛の条件ーーオルフェとユリディス』 | オルフェの父親 |
1956年 | 『間奏曲』 | 検査官 |
1957年 | 『ひばり』 | シャルル七世 |
1957年 | 『トロイ戦争は起らないだろう』 | デモコス |
1958年 | 『永遠の処女』 | キリル・トリゴーリン |
1958年 | 『アンフィトリオン38』 | ラッパ手 |
1958年 | 『ジークフリート』 | ロビノー |
1958年 | 『オンディーヌ』 | 水界の王 |
1959年 | 『海賊』 | 公爵 |
1959年 | 『死せる女王』 | 王子ドン・ペドロ |
1960年 | 『狼生きろ豚は死ね』 | 久の宮清二郎 |
1960年 | 『血は立ったまま眠っている』 | 灰男 |
1960年 | 『お芝居はおしまい』 | 老人 |
1960年 | 『地図のない旅』 | 町の男 |
1961年 | 『ベケットあるいは薔薇と十字架』 | トーマス・ベケット |
1961年 | 『クック船長航海異聞』 | ウゥトゥルゥ |
1961年 | 『幻影の城』 | 足利直義 |
1962年 | 『オルフェとユリディス』 | オルフェ |
1962年 | 『エレクトル』 | 庭師 |
1963年 | 『アンフィトリオン38』 | 軍人 |
1963年 | 『名前を刻まぬ墓場』 | 永室直樹 |
1964年 | 『十字架への献身』 | エウゼビオ |
1964年 | 『はだかの王様』 | 外務大臣モモヒキ |
1964年 | 『イフィジェニイ』 | アルカス |
1965年 | 『王様の耳はロバの耳』 | ローストビーフ卿 |
1965年 | 『オンディーヌ』 | ベルトラム |
1965年 | 『永遠の処女』 | ルイス・ドッド |
1966年 | 『泥棒たちの舞踏会』 | ペテルボーノ |
1966年 | 『カラマゾフの兄弟』 | ドミトリイ |
1967年 | 『王子とこじき』 | 盗賊ユーゴー |
1967年 | 『間奏曲』 | 町の人々 |
1967年 | 『ヘンリー四世』 | ハル |
1967年 | 『城壁の前での大いなる弾劾』 | 兵士 |
1967年 | 『若き獅子たちの伝説』 | 声 |
1968年 | 『チボー家の人々』 | アントワーヌ・チボー |
1968年 | 『みんなのカーリ』 | 殿様 |
1968年 | 『解ってたまるか!』 | 村木明男 |
1968年 | 『リュクレースのために』 | アルマン |
1968年 | 『ハムレット』 | レイアーティーズ |
1969年 | 『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ――ハムレット異聞』 | ギルデンスターン |
1969年 | 『空飛ぶ幸吉』 | 目明し三太 |
1969年 | 『野性の女』 | ムッシュ・タルド |
1969年 | 『トロイ戦争は起こらないだろう』 | エクトル |
1969年 | 『青い鳥』 | カシ |
1970年 | 『耳の中の蚤』 | カミーユ |
1970年 | 『総統いまだ死せず』 | アドルフ・ボルマン |
1970年 | 『オズの魔法つかい』 | こじき/オズの魔法つかい/ジャララ大使 |
1970年 | 『なよたけ』 | 大伴ノ御行 |
1970年 | 『うかれバイオリン』 | 乞食 |
1971年 | 『シスター・ジョージが殺される!』 | フレッド |
1972年 | 『アプローズ』 | バズ |
1972年 | 『絵師金蔵』 | 葛飾北斎/平賀源内 |
1973年 | 『から騒ぎ』 | ベネディック |
1973年 | 『メイム』 | バブコック |
1973年 | 『テッサ』 | キリル・トリゴーリン |
1974年 | 『ポセイドン仮面祭』 | 道化 |
1974年 | 『日曜はダメよ!』 | ホーマー |
1974年 | 『お気に召すまま』 | ジェイキス |
1975年 | 『エクウス』 | ダイサート |
1977年 | 『汚れた手』 | エドレル |
1977年 | 『ヴェニスの商人』 | シャイロック |
1978年 | 『カッコーの巣をこえて』 | デール・ハーディング |
1978年 | 『櫻の園』 | ロパーヒン |
1978年 | 『地底の鳥』 | 村山建造 |
1979年 | 『この生命誰のもの』 | ケン・ハリソン |
1980年 | 『かもめ』 | トリゴーリン |
1981年 | 『ちいさき神の作りし子ら』 | ジェイムス・リーズ |
1981年 | 『幻の殺人者』 | 男優 |
1982年 | 『ハムレット』 | ハムレット |
1983年 | 『女房学校』 | アルノルフ |
1984年 | 『赤毛のアン』 | マシュー・カスバート |
1984年 | 『ゴールデンポンドのほとり』 | ノーマン・セイヤー二世 |
1985年 | 『パック オブ ライズ』 | ボブ |
1985年 | 『ドリーミング』 | カシの大王 |
1986年 | 『嵐の中の子どもたち』 | 親方/ウェールズ駅長 |
1986年 | 『オーファンズ-孤児たち-』 | ハロルド |
1986年 | 『ロミオとジュリエット』 | 修道僧ローレンス/合唱 |
1987年 | 『ベラックのアポロ』 | ド・ベラック氏 |
1987年 | 『この生命は誰のもの?』 | 早田健 |
1988年 | 『35ステップス』 | 男性1 |
1988年 | 『新・はだかの王様』 | 王様 |
1988年 | 『ブレイキング・ザ・コード――暗号と道徳を破った天才の物語』 | アラン・テューリング |
1989年 | 『スルース(探偵)』 | アンドリュー・ワイク |
1989年 | 『M.バタフライ』 | ルネ・ガリマール |
1990年 | 『間奏曲』 | 薬屋 |
1991年 | 『キスへのプレリュード』 | 老人 |
1991年 | 『シャドウランズ—影の国—』 | C.S.ルイス |
1992年 | 『思い出を売る男』 | 乞食 |
1992年 | 『永遠の処女・テッサ』 | チャールズ・チャーチル |
1993年 | 『ひばり』 | コーション |
1993年 | 『ハムレット』 | クローディアス |
1994年 | 『魔法をすてたマジョリン』 | ニラミンコ |
1995年 | 『美女と野獣』 | モリース |
1997年 | 『王子とこじき』 | ヘンリー八世 |
1998年 | 『ユリディス』 | ムッシュウ・アンリ |
1999年 | 『劇団四季ソング&ダンス ミュージカルの花束』 | 語り |
2000年 | 『ラ・ソヴァージュ――ノンという女』 | アルトマン |
2000年 | 『ミュージカル李香蘭』 | 男性アンサンブル(高橋是清/海軍大将) |
2001年 | 『ハムレット』 | ポローニアス |
2001年 | 『異国の丘』 | 宋子明 |
2006年 | 『鹿鳴館』 | 影山悠敏伯爵 |
2010年 | 『ハムレット』 | 墓掘り |
1964年 | 『リチャード三世』 | リッチモンド伯 |
1964年 | 『シラノ・ド・ベルジュラック』 | ド・ヴァルヴェエル子爵 |
1964年 | 『喜びの琴』 | 公安係巡査瀬戸 |
1964年 | 『恋の帆影』 | 設計技師 |
1965年 | 『焔のカーブ』 | 猪木 |
1965年 | 『悪魔と神』 | ハインリッヒ |
1966年 | 『アンドロマック』 | オレスト |
1969年 | 『オセロー』 | イアーゴー |
1965年 | 芸術祭奨励賞 |
1977年 | 紀伊國屋演劇賞 |
1991年 | 芸術選奨文部大臣賞 |
1996年 | 紫綬褒章 |
2002年 | 勲四等旭日小綬章 |