劇団四季 俳優の声
ヴォーカルポピュラー
誰かの感動の一部になれる喜びや、自分ではない誰かの人生を旅する喜びを感じています
飯田 達郎
入団以前にもいくつかの舞台でヴォーカルを務めた経験がある。『ライオンキング』の観劇をきっかけにミュージカル俳優になることを志し、2008年研究所入所。『ジーザス・クライスト=スーパースター』司祭で四季での初舞台を踏み、のちにペテロ、ヘロデ王、『オペラ座の怪人』ラウル・シャニュイ子爵、『サウンド・オブ・ミュージック』ロルフ、『桃次郎の冒険』桃三郎、『キャッツ』ラム・タム・タガー、スキンブルシャンクス、『リトルマーメイド』エリック、『ノートルダムの鐘』カジモド、『美女と野獣』ビーストを演じている。『劇団四季ソング&ダンス The Spirit、60 感謝の花束』『劇団四季FESTIVAL! 扉の向こうへ』『ソング&ダンス 65』『劇団四季 The Bridge 〜歌の架け橋〜』『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート〜アンマスクド〜』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 高校を卒業してから地元の福井でテレビ局のADを2年間していました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 一般の人を対象とした歌の大会でたくさんの賞をいただいてきて、「実際にプロの世界で自分がどのくらい通用するのか知りたい」。そう思った頃に劇団四季の舞台を観劇して、歌だけでなくお芝居をして違う人物の人生を生きるということに憧れを持ちました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- 家族や友人の勧めでトライしました。
- ④自身のオーディションエピソード
- 書類審査にはポップスの曲を送りました。オーディションを受けるにあたってミュージカルの曲をほとんど知らず、受験の数日前、家族に電話越しで『キャッツ』のスキンブルシャンクスのナンバーを教えてもらいました。メロディーは何となく覚えていましたが、歌詞をしっかり歌うということが初めての経験だったこともあり、当日は審査員や浅利慶太先生を目の前にして緊張したことを覚えています。ですが、基本的には楽しくオーディションにトライしていました。
- ⑤入団してみての感想
- 最初は同期の俳優のダンスについていくことに必死で、レッスン中に足がつったり、鼻血が出たりとかなり苦労しました。そうしたなか、初舞台で役をいただいた時はやり甲斐をもちろん感じましたし、誰かの感動の一部になれる喜びや、自分ではない人物の人生を旅する喜びを感じました。その気持ちは今も変わりません。
そして、何より私たちの母国語である「日本語」が大好きになりました。大好きな一方で、美しい日本語の発音と、イメージをセリフに投影することは容易ではありません。日本語の持つ奥深さや美しさは、劇団四季に入団して言葉と向き合っているうちに、自然と僕の心に豊かさを与え続けてくれているのだと思います。日本語の美しさを知ることは、台詞だけでなく歌の歌詞を表現する際にも大切ですし、劇団四季の俳優であることの証なんだと信じて取り組んでいます。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 夢を求めて劇場に足を踏み入れたお客様の、明日への「一歩」をお手伝いすること。お客様に希望や生きる活力を感じていただくこと。それは一見キラキラと輝いているように見えますが、その裏では俳優たち、スタッフたちの孤独な戦いがあります。必ずしも努力が報われる世界ではありません。ですが、覚悟を持って四季の門を叩くのであれば、私たちは皆様の挑戦を心から応援します。
皆さんも誰かの「一歩」になってみませんか?
新しい仲間、お待ちしています!!!
周りと比べず、“やり切る!”“出し切る!”という思いで臨んだオーディション
山下 啓太
『ライオンキング』の観劇をきっかけに、四季の舞台に立つことを目指す。大学で演劇を学び、2008年研究所入所。『ライオンキング』で初舞台を踏み、のちにシンバ、『春のめざめ』エルンスト、『アラジン』オマール、『パリのアメリカ人』アンリ・ボーレル、『ロボット・イン・ザ・ガーデン』ベンを演じている。『嵐の中の子どもたち』『マンマ・ミーア!』『リトルマーメイド』『劇団四季 The Bridge 〜歌の架け橋〜』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 俳優の仕事がしたいと決意した高校3年生の秋まで、歌もダンスもお芝居もほぼ未経験で、芸事には無縁の生活を送っていました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 高校3年生の時、青春を全力で楽しんだ文化祭や体育祭を通して、人前でパフォーマンスをし、観ている方に楽しんでもらえることの素晴らしさを心の奥底で感じ、将来はこのような仕事がしたいと決心しました。
ただ、それまで生の舞台を一度も観たことがなかったことから、初めての舞台観劇は一流のものをと、すぐに劇団四季の『ライオンキング』を観に行きました。想像以上の世界に圧倒され、四季はさらに高嶺の花のような存在となり、正直、“目指す”という想いはなく、漠然とした憧れのように感じていました。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- 高校卒業後に演劇を学ぶ短大に入学し、そこで出会った歌唱の先生が劇団四季の研究生オーディションの受験を薦めてくださいました。自分には到底無理だと思いましたが、「落ちることも経験、とにかく受けてみなさい」と背中を押してくれました。
- ④自身のオーディションエピソード
- あまりにも立派な四季の稽古場施設に圧倒された記憶があります。審査自体はダメ元で臨んだものだったからか意外と緊張はせず、周りと比べずに“とにかくやり切る!”“出し切る!”という思いでただただ必死に挑みました。
- ⑤入団してみての感想
- とんでもない世界に飛び込んでしまった、というのが本音です。技術も知識も気持ちも、足りないものや学ぶべきことが山ほどありました。しかしそれを教授してくださる先輩方や、一緒に支え合い競い合いながら切磋琢磨し合える仲間との出会い、そして俳優としてこれ以上ないほど整った設備や環境が、私をたくさん成長させてくれていると実感しています。
- ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 四季は可能性を見出してくれる場所です。受験される方には、きちんとやらなきゃという気持ちだけに収まらず、皆さんそれぞれが持つ信念や情熱をどうか胸に掲げてほしいです。その熱意と志はオーディションのみならず、入団してからも不可欠で大切な要素になると思います。
これほどまでに恵まれた環境を持つ団体は、世界を見渡してもなかなかないと思います
岡村 美南
中学生の頃、四季の舞台を観劇したことをきっかけにミュージカルの舞台に立つことを志す。モダンダンスや声楽等のレッスンを重ね、アメリカへの留学経験もある。2008年オーディション合格。『劇団四季ソング&ダンス55 ステップス』で四季での初舞台を踏み、『ウィキッド』エルファバ、『夢から醒めた夢』ピコ、『キャッツ』ジェリーロラム=グリドルボーン、『クレイジー・フォー・ユー』ポリー・ベーカー、アイリーン・ロス、『ウェストサイド物語』アニタ、『ノートルダムの鐘』エスメラルダ、『パリのアメリカ人』マイロ・ダヴェンポート、『マンマ・ミーア!』ドナ・シェリダン、『ロボット・イン・ザ・ガーデン』エイミー、『ゴースト&レディ』デオン・ド・ボーモンを演じている。『劇団四季FESTIVAL! 扉の向こうへ』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 幼い頃からモダンダンスを習っていました。舞台俳優になると決めてからは声楽を習い始め、地元の音楽コースのある高校に進学。その後の進路は、せっかくなら刺激のある4年間をと思い、アメリカの大学への進学を決めました。
大学4年生の頃、日本に一時帰国してオーディションを受け、卒業後に帰国、入団しました。 - ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 中学2年生の頃、将来自分が何をしたいのかはっきりとした夢が持てず、自問自答していた時期がありました。ちょうどその頃、全国ツアーで地元の劇場で上演された『夢から醒めた夢』を観て大感動し、「これがやりたい!」「私も今日もらったような感動を与えられる役者さんになりたい!」と夢を抱くようになりました。
後日学校の作文で、「心が震えた」「私の将来の夢はミュージカル俳優になることです」と書いたことを今でも覚えています。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- アメリカの大学で卒業を控えていた頃、そのまま残ってアメリカでの舞台を目指すか、日本に帰って挑戦するか、迷っていました。ちょうどその折に、劇団四季のオーディションがあると知り、とにかく何か行動に移そうと応募しました。受かるかどうかもわからないし、日本へ帰るかどうかは結果が出てから考えよう、と思っていました。すでにオーディションの締め切りが迫っていて、大急ぎで履歴書を送ったことを覚えています。
- ④自身のオーディションエピソード
- もちろんとても緊張しましたが、それと同じくらい、久しぶりに母国語で歌えることが嬉しくてしかたがなかったことを覚えています。
審査時には、現役で舞台に立たれていた俳優の方も審査員として参加されていたので、そんな方々に自分の歌を聞いていただけただけでも、貴重な時間を過ごさせてもらったという気持ちでした。 - ⑤入団してみての感想
- 入団当初は、アドバイスやご指導をいただいても、応えられていない自分に何度も苦しみました。
がむしゃらに練習しすぎて声をつぶしたり、体調を壊したりといったことも多くありました。それでも何年も時を経て、かつていただいた言葉の真意にようやく気付かされ、もがき悩んだ時間も下手なりにがんばり続ければ大きな気づきに繋がるんだと実感しています。
このように俳優が芸事だけに集中して邁進できるのも、恵まれた施設や、俳優・経営・技術と専門性を持った部署が三位一体となって取り組める環境があるからだと思います。これほどまでに恵まれた環境を持つ団体は、世界を見渡してもなかなかないと思います。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- オーディションは、審査員たちが皆さんの魅力に気づきワクワクする空間でもあります。皆さんの素質と可能性に出会うことを楽しみにしているはずです。自分の魅力を信じて、思いっきり輝いてください。応援しています!
お客様と劇場で出会えた時、それまでの苦労がすべて吹き飛ぶほど幸せ
三井 莉穂
中学生の頃から声楽を学び、クラシックバレエやジャズダンスのレッスンも重ねる。入団以前にもミュージカル等に出演した経験がある。『美女と野獣』の観劇をきっかけに四季を目指し、2011年研究所入所。『ウィキッド』で四季での初舞台を踏み、のちにエルファバ、『アラジン』ジャスミン、『アナと雪の女王』エルサを演じている。『ライオンキング』『リトルマーメイド』『劇団四季FESTIVAL! 扉の向こうへ』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 3歳から高校まではピアノを習っていました。小さい頃から歌うことが好きだったので母がミュージカル教室に通わせてくれ、そこでミュージカルの存在を知りました。高校からは演劇科のある学校に通い、歌やダンスのレッスンも受けました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 小学生の頃からミュージカルに関わる仕事に就きたいと思っていましたが、歌の恩師はこの世界が厳しいこと、食べていける人間は一握りであるということ、私の将来を心配してしっかり考えるよう伝えてくれました。ですが、いくら考えてもそれ以外にやりたいことが思いつかないと伝えると、劇団四季はそれを叶えてくれる、俳優を守ってくれる劇団だと教えていただき目指し始めました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- 劇団四季を受けようと決めた時にはその年の研究生オーディションの募集が終わっていて、次の年に向けてレッスンや経験を積もうと考えていました。ですが、歌の恩師が2月にオーディションがあることを見つけてくださり、次の年の予行練習のつもりでチャレンジしてみたところ、ありがたいことに研究生として合格をいただきました。
- ④自身のオーディションエピソード
- 控え室で周りの受験生たちが発声練習している姿に圧倒され、私には無理だと発声もせずスーツケースの上にちょこんと座って順番が回ってくるのを待っていました。
オーディションの時、浅利慶太先生がずっとうつむいていらっしゃったので、“上手く歌うことよりも浅利先生に顔を上げてもらうことを目標に歌おう!”と思い切って歌い出したところ、歌ってすぐに先生が顔を上げてくださり、それに気づいた私は目が合うのが恥ずかしくて見る場所を失い、空高く見上げて最後まで歌い切りました……。 - ⑤入団してみての感想
- 何もわからないまま入団したのですが、劇団には大きな稽古場、ピアノや鏡がついている個室など、自分で練習ができる場所がたくさんあるので、レッスン以外の時間も同期の仲間と残って練習したり教えてもらったりしながら、どうにかついていきました。
作品のお稽古は自分のダメなところと向き合わなければならないことが多く、自信を失う日々ですが、役を理解して歩み寄って一緒に乗り越えられた時、お客様と劇場で出会えた時は、それまでの苦労がすべて吹き飛ぶほど幸せです。
劇団四季の舞台は“生きる喜び”をお客様に届けることを大切にしています。どの作品も本当に素敵なものばかりで、関わらせていただいた作品すべてが魅力的で、私自身も日々作品から生きる喜びをいただいています。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 私はよく緊張するのですが、恩師いわく、良いところを見せようとするから緊張するのだそうです。100点満点を出す必要はありません。今までやってきたことを信じて、自分を認めてあげて。あとは思いっきり楽しんでください!!そうすればあなただけの魅力が審査員にも伝わると思います。皆さんが自分らしくオーディションに臨めるよう、応援しています!
若手にもチャンスを与え、育ててくださったことに心から感謝しています
海沼 千明
四季との出会いは小学生の頃に観劇した『ライオンキング』。クラシックバレエやジャズダンス、声楽等のレッスンを重ね、入団以前にも舞台に出演した経験がある。2014年研究所入所。『赤毛のアン』で四季での初舞台を踏み、『王子とこじき』グレイ姫、『はだかの王様』王女サテン、『オペラ座の怪人』クリスティーヌ・ダーエ、『アナと雪の女王』アナを演じている。『リトルマーメイド』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 子ども向けミュージカルのダンサーとして全国ツアーに参加しながら、劇団四季を目指してレッスンの日々を送っていました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 幼少期にお笑い芸人の方が『ライオンキング』の舞台に挑戦する番組を見て、劇団四季を知りました。その後すぐに両親にチケットを取ってもらい、初めて劇場に観に行きました。終わった後はあまりにも圧倒されて席を立つことができず、すごい世界があることを知りました。そして私もいつかこの舞台に立ちたいと強く思い志しました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- 子どもの頃から劇団四季だけを目指して学生生活を送ってきたので、オーディション情報が出た時は「やっとこの時がきた!!!」と思い受験を決意しました。
- ④自身のオーディションエピソード
- 実は私は3回目のオーディションで合格をいただいたんです。初めは緊張で思うように声が出ず、力不足を痛感するオーディションでした。それでも憧れの劇団四季のお稽古場で歌を聴いていただけたことは本当に幸せで、最後は『エルコスの祈り』の「忘却の湖」という曲を歌い、感謝の想いで受験しました。
- ⑤入団してみての感想
- 研究所ではたくさんの同期と舞台に立てる日を目指して切磋琢磨する日々でした。毎日朝から夕方までレッスンするのは体力も精神も鍛えられましたし、悩んだりつまずいたりした時には、すぐに先輩からアドバイスをもらえるのも劇団四季の素晴らしいところです。
初舞台は『赤毛のアン』で、デビューの日、幕の裏にスタンバイして、紗幕が上がったあの瞬間は今でもはっきり覚えています。
これまで様々な作品に挑戦させて頂きましたが、中でも『オペラ座の怪人』のクリスティーヌ役に挑戦できたことは本当に幸せです。若手の私にチャンスを与え、育ててくださったことに心から感謝しています。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 入団後も作品にチャレンジするための座内オーディションがあり、今でもすごく緊張します。そして舞台では緊張とプレッシャーとの戦いで、その苦しさの中で向上心とモチベーションを保ち続けるのも仕事です。とても厳しい世界ですが、この世界に入ったことを後悔したことは一度もありません!
上手くやろうとせず、自分自身の魅力を信じてください。そして劇団四季への想いをぶつけてください。最大限の力が発揮できることを願っています!!
ジャズダンス
一番自分らしく活動できる場所が「四季」なんだと思っています
厂原 時也
高校までサッカー一筋だったが、『ライオンキング』の観劇をきっかけにミュージカル俳優を志す。大学でクラシックバレエ、ジャズダンス、声楽、演技等を学ぶ。『ユタと不思議な仲間たち』新太で初舞台を踏み、のちにユタ、一郎、『ウェストサイド物語』ベイビー・ジョーン、『春のめざめ』モリッツ、『夢から醒めた夢』メソ、『壁抜け男』新聞売り、『ウィキッド』ボック、『アラジン』アラジン、『ライオンキング』シンバ、『カモメに飛ぶことを教えた猫』ゾルバ、『ジャック・オー・ランド 〜ユーリと魔物の笛〜』コブを演じている。『クレイジー・フォー・ユー』『劇団四季ソング&ダンス 55ステップス、60 感謝の花束』『劇団四季FESTIVAL! 扉の向こうへ』『ソング&ダンス 65』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 北海道の奥尻島出身で、中学、高校ではサッカー部に所属し、キャプテンも経験しました。スキーやスキューバダイビングなど、スポーツが大好きな普通の高校生でした。
四季を目指そうと決め、高校3年の時に大阪にある芸術大学の夏期講習に行きました。そこでクラシックバレエの先生から「身体を柔軟にした方が良い」と言われ、家で毎日2時間はお風呂上がりに柔軟体操をしていました。当時は身体がものすごく硬かったんです。島にはバレエ教室がなかったので、冬休みには函館まで、泊まり込みで習いに行きました。
その頃テレビで放送していた『人間になりたがった猫』を録画して、テープが擦り切れるほど何度も観ていました。 - ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 高校2年の時、修学旅行で『ライオンキング』を観ました。
実は「野球観戦」と「劇団四季」の選択制で初めは親に気を遣い、金額が安い「野球」を選択していました。しかし、母が「なんでせっかく行くのに『ライオンキング』にしなかったの?」と言ってくれたんです。そして観劇当日、担任の先生が自分のチケットを僕に譲ってくれました。
冒頭の「サークル・オブ・ライフ」で演出に圧倒され、強く感銘を受けました。世の中にはこんなにも人を感動させられるものがあるんだ、自分もそのような俳優になりたい、と強く思ったんです。帰り道「これをやりたい!」と一人で騒いでいました(笑)。
それまで将来は調理師や保育士になりたいと漠然と考えていたのですが、『ライオンキング』を観てからは「絶対にこれだ!これしかない!」と決めました。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- 『ライオンキング』で購入したプログラムを見て、芸術大学や専門学校に行った方がいいのかなと思い、高校卒業後は芸術大学に進学し、四季に入団するために毎日レッスンに励んでいました。周りには四季を目指す人ばかりだったので、皆がライバルでした。
大学3年の時、卒業まで待ちきれずに受けた「研究生オーディション」で、無事に合格し、現在に至ります。 - ④自身のオーディションエピソード
- 大学の友人たちと一緒に受けに行きましたが、当日はかなり緊張しました。
歌唱審査や台詞審査は、緊張のあまりどんな課題だったかも覚えていません・・・。
ダンス審査は、課題振付が前日に行なわれたので、その日の夜に友人たちと公園で練習をしました。
四季に入団する事が目標だったので、合格通知が届いた時は今まで自分がやってきた事が結実したという事と、これからのわくわく感とで、胸がいっぱいになりました。 - ⑤入団してみての感想
- 毎日レッスンを無料で受けられるのは、とてもありがたいことです。劇団のレッスン講師の方々は、いつも親身に相談にのってくださいます。万が一怪我をした場合にも、医務室に看護師の方が常駐していて、迅速に対応する体制が整っています。
自分で選んだ道ですが、稽古や本番は楽しい事だけでなく、どちらかというと苦しい事の方が多い。でも苦しんだ分、舞台に立った時の嬉しさや充実感は大きくなります。
『ユタと不思議な仲間たち』では、東日本大震災の後、被災地での公演にも参加しました。
僕自身が小学生の時に経験した奥尻島での地震で、日本各地の人々が救いの手を差し伸べてくださった事を思い出し、今度は自分が恩返しする番という思いで、懸命に取り組みました。僕が劇団四季を目指した目的が果たせたように思いました。
また、身長にコンプレックスを感じていた僕にとって、『アラジン』のアラジン役への挑戦は、実力や努力が認められればどんな役にでもチャレンジさせてもらえる、という自信に繋がりました。
選んでくださった人々の期待に応えるためにも全身全霊で役と向き合っています。
好きな作品も沢山あり、挑戦させてくれる場も沢山ある。一番自分らしく活動できる場所が「四季」なんだと思っています。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 四季に入りたいという気持ちがあるのは、何かやりたい事があるからだと思いますが、自分にとっていい事だけを求めていても、舞台に立ち続ける事は難しいものです。
四季は苦しい事が多い分、常に自分に目標を与えてくれる場だと思っています。
ぜひ、苦しみに来てください(笑)!
その分、舞台に立てる喜びや感動等、楽しい事が沢山待っています!
どんな事にも貪欲でいる人の方が、この世界に向いているように感じます
笠松 哲朗
幼稚園の頃からジャズダンスを始め、バレエやタップダンス、声楽のレッスンも重ねる。子役時代に『ライオンキング』でヤング シンバを演じていた。2010年研究所入所。『キャッツ』ランパスキャット、『アラジン』アラジン、『壁抜け男』新聞売り、『カモメに飛ぶことを教えた猫』ゾルバ、『バケモノの子』一郎彦(青年)、『ライオンキング』シンバ、『ひばり』シャルル七世を演じている。『赤毛のアン』『アンデルセン』『はだかの王様』『夢から醒めた夢』『劇団四季ソング&ダンス 60 ようこそ劇場へ』『美女と野獣』『ソング&ダンス 65』『劇団四季 The Bridge 〜歌の架け橋〜』『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート〜アンマスクド〜』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 子役として『ライオンキング』のヤング シンバ役で出演したことはありましたが、高校卒業まで普通の学生生活を送っていました。
両親が音楽好きだったので、小さい頃からミュージカルを観る機会があり、それが毎回楽しみでした。小学1年生からは近所のジャズダンス教室に通い始めました。どの習い事も2週間と続かない中、ジャズダンスだけは続けられたんです。聞いた音楽を身体で表現するというのが、とても楽しかった。教室にはもう一人男の子がいましたが、その子はタップがとても上手で、教えてもらったりもしていました。
そんな時、将来ダンスの仕事をしたいならオーディション慣れをしなさい、とダンス教室の先生に言われて、『ライオンキング』の「ヤング シンバ」オーディションを小学2年生で受けました。音程感覚がゼロで、親は「落ちる」と思っていたようですが合格し、小学5年生から1年半程舞台に立ちました。周りの四季の俳優さんたちが、とても優しく、そして輝いていたのを覚えています。 - ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 高校卒業後は大学に進学しようと思っていましたが、大学で何を勉強したいかわからない。親に相談したら「じゃあ、行かなくていいんじゃない」と言われました。
だったら、もう一度舞台の仕事をしようと思いました。ただ、ダンス以外に自分に出来る事はないと思っていたので、ダンサーになるという選択肢しか考えられませんでした。
その時、何も知らないところに行くのも怖いし、子役時代にお世話になった四季のイメージも良かったので、四季に入ろうと考えました。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- 受からなかったら、自分には才能がないということだから、その場合は真面目に勉強して、普通の仕事をするつもりでした。だから合格通知を受け取った時は心底安心しました。今までのジャズダンスを習ってきた時間が無駄にならなかったし、周りの人が楽しく遊んでいる時間を全部ジャズダンスのレッスンに費やした事が形になって嬉しかった。まさにオーディションは自分の人生の分岐点です。
- ④自身のオーディションエピソード
- 研究生のジャズダンスコースを受けました。本当に緊張しました。
ダンス審査はジャズコンビネーションだったと思いますが、緊張のあまりオーディションの事は全然覚えていません(笑)。
『コーラスライン』の映画で、バレエを踊れない人がいきなり落とされるシーンを見て、慌ててバレエを高校3年生から習い始めました。
バレエを馬鹿にされるのが嫌で、バレエなんかやらないと思っていましたが、変に意地を張らずに早くから習っておけば良かったと思います・・・。
歌は小学校の同級生のお母さんがオペラをやっていて、子役時代に歌をみてもらっていたので、その方にまた教えてもらいました。台詞は何もやらずに受けました。 - ⑤入団してみての感想
- 四季以外で仕事をした事がないので、外のことは分かりませんが、四季の人はとても真面目だと思います。稽古中も公演中も、皆ものすごく向上心がある。たわいもない会話がいつの間にか舞台についての話になることもしばしばです。
そして、稽古場の数も多く、広さも十分で恵まれた環境だと思います。
『アラジン』で海外の第一線のスタッフと仕事が出来て、彼らの「明るいけれど厳しい」稽古の進め方にとても刺激を受けました。それと同時にいつでも出演のチャンスを与えてくれる劇団に甘えていたな、という事に気付かされました。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 受ける前にどんな事をやっていたとしても、無駄な事は無いと思います。あれもやる、これもやる、とどんな事にも貪欲でいる人の方が、この世界に向いているように感じます。
時の運というものもあるので、受かったらラッキー、というような気持ちで受けるのがいいのかもしれません。とにかく「やる気」「パッション」が大事です!
色々な作品や役を掴んでも悩むことばかり。でも、今はその悩みすら幸せなことだと思いました
松山 育恵
四季との出会いは『キャッツ』。幼い頃よりクラシックバレエを始め、中学生の頃にはロシアへ留学し研鑽を積む。大学ではジャズダンスやタップダンス等のレッスンも重ね、入団以前にもバレエ公演をはじめとする舞台へ出演した経験がある。2011年研究所入所。『コーラスライン』で四季での初舞台を踏み、のちにジュディ、ヴァル、ディアナ、『キャッツ』ディミータ、ジェミマ、『エクウス(馬)』ジル・メイソン、『ノートルダムの鐘』エスメラルダ、『ゴースト&レディ』シャーロットを演じている。『王様の耳はロバの耳』『美女と野獣』『アラジン』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 小学生の頃からバレエを習っていました。体育の教師だった両親の影響で、昔から身体を動かすことが大好きで、特に踊ることが好きでした。入団前はミュージカルを専攻できる大学に入学し、バレエの他にジャズダンス、タップ、歌、演技などを学び、学校の授業以外でも週8回のレッスンを入れ、レッスン漬けの日々でした。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 劇団四季が好きな母に連れられて、小さい頃からよく観に行っていました。劇団四季の舞台を観た姉がバレエを習いたいと言い出し、その影響で私もバレエを習い始めました。以降はバレエに熱中し、ロシアにバレエの短期留学させていただく機会があったのですが、そこで世界のレベルの高さを知りました。その後は幼い頃の夢だった劇団四季への道を目指すようになりました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- 大学を卒業する時にオーディションを受けようと思っていたのですが、絶対に1回目は落ちるだろうと思い、大学3年生の時にオーディションに慣れるために受けました。
- ④自身のオーディションエピソード
- 大学に入学してからジャズダンスに出会い、夢中になりました。元々コンテンポラリーやモダンバレエも好きだったので、ジャズダンス歴は浅かったのですが、バレエではなくジャズダンスでオーディションを受けました。
絶対に落ちると思っていたので、まったく緊張しませんでした!そのため合格通知をいただいた時は本当に驚きました。まだ在学中だったのですが、こんなチャンスは二度とないと思い、退学して劇団四季に入団しました。 - ⑤入団してみての感想
- 入団してからはジャズダンスで入団したものの経験が浅かったこともあり、周りのジャズダンサーと比較して落ち込むこともありました。
でも昔から負けず嫌いだったので、上手な人を見て真似してとにかく踊りも歌も上手くなりたい!と必死でした。
その時、共に切磋琢磨した同期は今でも本当に大切な仲間です。
色々な作品や役をやらせていただくようになっても悩むこともたくさんありますし、上手くいかないことの方が圧倒的に多いです。でもコロナ禍でお客様に舞台を届けられなくなった時、そういった悩みすら幸せなことだと思いました。
ロングラン公演ができる劇団四季のシステムや環境に改めて感謝し、辛いことがあっても大好きな舞台に立てることに感謝と覚悟を持って、これからもどんな作品にも役にもひたむきに向き合い、人としても俳優としても成長し続けたいです! - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 私は劇団四季の舞台を観て人生が変わりました。演劇は形に残るものではないですが、俳優は誰かの心を潤して豊かにするとても尊い仕事だと思います。
「観る側」から「やる側」になることは大変なことの方が多いですが、それ以上に得るものはたくさんあります!!
上手くやろうと思いすぎると緊張してしまうので、とにかく「一生懸命」自分がやってきたことをやる。その一生懸命さにその人の魅力が出ると思います!自分を信じてやり切ってください!!
憧れていた役やゼロから作るオリジナル作品に携わることができ、毎日とても充実
町 真理子
幼い頃からクラシックバレエを始め、ジャズダンス、声楽のレッスンも重ねる。ストリートダンス等も得意とし、入団以前にもいくつかの舞台やテーマパークのショーに出演した経験がある。『キャッツ』の観劇をきっかけに四季を目指し、2012年オーディション合格。『ライオンキング』で四季での初舞台を踏み、のちにナラ、『コーラスライン』ディアナ、『キャッツ』ジェミマ、『マンマ・ミーア!』アリ、『ロボット・イン・ザ・ガーデン』ブライオニー、『クレイジー・フォー・ユー』ポリー・ベーカー、『ゴースト&レディ』シャーロットを演じている。- ①四季入団前にしていたこと
- 小さい頃からダンスは習っていましたが、趣味程度で普通の大学へ進学するつもりでした。
でも本当にやりたいことはなんだろうと考えた時、やっぱり私はダンスが好き!とあらためて思い、ダンスの専門学校へ進みました。
そこで有名歌手のバックダンサーやミュージカルの経験もさせていただき、卒業後はテーマパークへ就職しました。 - ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 自分への誕生日プレゼントとして、仕事をしていただいたお金で初めて買ったのが『キャッツ』横浜公演のチケットでした。
そこで「こんな世界があるなんて!」と衝撃を受けて、いつか自分もこんな広い舞台で表現してみたいと思うようになりました。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- テーマパーク時代の同期に元劇団四季の方がいて、「もしかしたら向いているかもしれないよ」と言ってもらったことがきっかけです。
それまではまさか自分ができるわけはないと思っていたので、背中を押してもらってチャレンジしました。 - ④自身のオーディションエピソード
- 当時は怖いもの知らずで、「私はこれだけできるんだ!」とアピールできる時間が楽しくてまったく緊張しなかった記憶があります。今の自分とは大違いです(笑)。
控え室の稽古場で誰よりも早く発声したり、オーディション中も背中を反ったり足を上げたりする振りの時は「誰よりも大きく動いてやる!」とやる気メラメラでした。
不合格になる不安よりも、上手な方々と肩を並べて踊れることに楽しさを感じていました。 - ⑤入団してみての感想
- 私は都合により同期よりも半年遅れで入団し、基本ができていない状態で、同期たちがどんどん先に初舞台を踏んでいく状況に焦りを感じていました。でも、こつこつレッスンを受けていればいつか舞台に立てると言い聞かせて練習に励んでいました。
レッスンは厳しく、特にバレエが苦手だったので悔しい毎日でしたが、先生方の愛をとても感じる時間でした。
だんだん在団年数も重ねていき、憧れていた役やゼロから作るオリジナル作品にも携わることができ、毎日とても充実しています。
先輩方には舞台上のことだけでなく、俳優としてこうあるべきと言うことも背中で学ばせていただきました。
これからも周りの方に感謝して、謙虚にがんばっていきたいと思います。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- エネルギーを出し惜しみせず、その時を思い切りやりきってください!
うまくいかないこともありますが、がんばってきたことは無駄にはなりません。
素敵な作品を一緒に作り上げていきましょう。
クラシックバレエ
歌もジャズダンスも台詞もすべてが初めて。入団後は先輩の背中を見て感動し、吸収する日々でした
分部 惇平
幼い頃からクラシックバレエのレッスンを始める。定期公演への出演を重ねるうちに、舞台に立ち続けたいという思いが強まり、プロのダンサーへの憧れを抱くようになる。2011年研究所入所。『ジーザス・クライスト=スーパースター』で初舞台を踏み、『ウェストサイド物語』インディオ、『人間になりたがった猫』ライオネル、『ガンバの大冒険』ガンバ、『キャッツ』ランパスキャット、マンカストラップを演じている。『ウィキッド』『王様の耳はロバの耳』『ジョン万次郎の夢』『はだかの王様』『赤毛のアン』『リトルマーメイド』『ソング&ダンス 65』『劇団四季 The Bridge 〜歌の架け橋〜』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 小学2年生から習っていたクラシックバレエの発表会を重ねながら、音楽に触れることが好きだったのでバンド活動などもしていました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 『キャッツ』を観劇したことがきっかけです。圧倒的なダンス力、圧巻の歌声に、興奮と不思議な怖さを感じたのを覚えてます。この舞台に立てる人間になりたいと思いました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- 『キャッツ』を観劇して間もなく、興奮の熱が高い時にちょうど新聞の見開きで研究生オーディションの告知を目にしました。高校の進路を決めるタイミングで迷っているところでしたが、両親から背中を押され、オーディションを受けることを決めました。
- ④自身のオーディションエピソード
- すでに専門学校などで学んでいる人や舞台経験のある人たちがたくさんいる中で場違いなんじゃないかと不安に襲われましたが、子どもの頃から見てくれていたバレエの先生を信じて思い切って踊りました。
- ⑤入団してみての感想
- 入団当初は歌もジャズダンスも台詞もすべてが初めての経験だったので、食らいつくのに必死でした。
ジャズダンスの一つひとつのポジション。発声の基礎の基礎。台本の読み方。俳優としての居方。挙げればきりがないほど先輩の背中を見て感動し、吸収する日々でした。
いまも課題を乗り越えれば、また新しい課題に直面する。その繰り返しですが、四季にはとことん納得いくまで自分と向き合えるたくさんの個室や稽古場、経験豊富な先輩方がいます。
何もなかった自分が、長くたくさんの作品に関わらせていただいているのも、自分を成長させてくれる恵まれた環境と厳しい稽古があるからこそと思います。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- オーディションを受けることを迷っている方。自分の可能性を決めつけずぜひ踏み出してみてください。決断する時は不安や苦しいこともあると思います。ですが、いま劇団で活躍されている先輩たちもそこを経て今の姿があります。
もちろん技術は大切ですが、この仕事に一番大切なもことは、熱いハートを持ち続けられるかだと思います。その思いがあるのならばぜひ踏み出してください。
様々なジャンルで活躍してきた仲間から刺激と学びをもらい、自分のものにする
吉岡 慈夢
14歳からバレエを始め、憧れの四季の舞台に立つための準備をしてきた。新国立劇場バレエ研修所を経て新国立劇場バレエ団に在籍していた経歴を持ち、入団以前にも舞台経験がある。声楽のレッスンも重ねる。2016年オーディション合格。『キャッツ』タンブルブルータスで四季での初舞台を踏み、のちにラム・タム・タガー、『アンデルセン』ニールス、『パリのアメリカ人』ジェリー・マリガン、『マンマ・ミーア!』スカイ、『ジーザス・クライスト=スーパースター』イスカリオテのユダを演じている。『アラジン』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 新国立劇場バレエ団に所属していました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 幼い頃から舞台に立つことが好きでした。14歳でバレエを初めてすぐに劇団四季に出会い、歌と踊りと芝居、好きな事が全部揃っているこの世界を目指そうと決心しました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- バレエ団に所属していた時、ピアニストさんから劇団四季でバレエダンサーを募集しているという情報を教えていただき、このチャンスに懸けて書類を送りました。
- ④自身のオーディションエピソード
- 憧れの劇団四季の稽古場でバレエのバリエーションを踊るだけでも緊張しましたが、息が上がった状態で続けて歌の審査になり、緊張も相まって全然歌えなかったのを覚えています。
- ⑤入団してみての感想
- 充実した稽古場で様々なジャンルで活躍してきた仲間たちからたくさんの刺激を貰いつつ、それぞれの技を学び合い、教え合い、時には盗み合い……。
それを数ある公演のなかでしっかりと実践しながら自分のものとして消化できるように努めています。
俳優として常に情熱を燃やし続ける毎日を送っています。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- まずは情熱と魂。
それがあれば必ず道は開けてくると思います。
あなたの純粋な想いはたくさんの人たちの心を動かし、引っ張ってくれるはずです。
悔し涙をたくさん流しましたが、同じ志をもつ仲間に助けられ、切磋琢磨したことは劇団ならではの思い出
五所 真理子
6歳からクラシックバレエを始め、『ライオンキング』の観劇をきっかけに四季を目指す。2007年研究所入所。『ふたりのロッテ』で初舞台を踏み、『キャッツ』シラバブ、『エルコスの祈り』エルコス、『サウンド・オブ・ミュージック』リーズル、『はだかの王様』王女サテン、『むかしむかしゾウがきた』おミヨ、『人間になりたがった猫』ジリアン、『美女と野獣』ベル、『王様の耳はロバの耳』陽だまりの精、『オペラ座の怪人』メグ・ジリー、『ひばり』ジャンヌを演じている。『ウィキッド』『ライオンキング』『ジーザス・クライスト=スーパースター』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- クラシックバレエ一筋でした。ほぼすべての時間をバレエに費やしていたので、大学では芸術以外も勉強したいと思い、文学部に入り、フランス語やフランス文学を専攻しました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 中学生の時に、学校の芸術鑑賞で観に行った『ライオンキング』がきっかけでした。 俳優の皆さんが、全身を鳴らして表現している姿が心に焼きつきました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- 中学の時に、英語劇部というミュージカル部に所属していて、その後バレエに専念するためにミュージカルとは疎遠になったものの、ずっと心の奥でミュージカルがやりたい!という思いが強くありました。
「挑戦するなら早い方が良い」と背中を押してくださった方の言葉を受けて、家族の同意をもらい、当時まだ大学2年生でしたがオーディションに挑戦しました。 - ④自身のオーディションエピソード
- “これまで生半可ではなく、やってきたものがある”という自信はありました。
まだ何も知らない世界、その時は緊張というより、とてもワクワクしていたのを覚えています。 - ⑤入団してみての感想
- 入団してからが本当に大変でした。
自分の「できない」ものばかりが目につき、それと向き合い続ける日々でした。 悔し涙を流したこともたくさんありましたが、ここには同じ志をもつ仲間がいます。 そんな仲間に、たくさんたくさん助けられてきました。
同期の仲間は入ったコースがそれぞれ違うため、研究生の時は試験前などにお互いの得意分野を教え合いながら切磋琢磨できました。劇団ならではの、大切な思い出です。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 精一杯取り組んできたのなら、その結果が自分の思う結果と違ったとしても、実は人生の中で次に繋がっていると思います。
だから、おそれずに、楽しんでください!
舞台を好きになった気持ちを忘れずに!
興味のあることに向き合い、後悔のない努力とチャンスを行動に移した結果、今私がここに
川口 侑花
3歳からクラシックバレエを始め、入団以前にもいくつかのバレエ公演に出演している。ハワイに渡り、フラダンスも学ぶ。2015年オーディション合格。『オペラ座の怪人』で四季での初舞台を踏み、『キャッツ』ではヴィクトリアを演じている。『ライオンキング』『王様の耳はロバの耳』『カモメに飛ぶことを教えた猫』『劇団四季 The Bridge 〜歌の架け橋〜』『ロボット・イン・ザ・ガーデン』『ジャック・オー・ランド 〜ユーリと魔物の笛〜』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 地元の熊本で3歳からバレエを始め、小学生からは新体操と祖母の影響でフラダンスを始めました。
高校生までバレエ中心の生活を送っていましたが、高校3年生の夏休みにフラの先生の勧めでハワイに短期留学したことをきっかけに語学も学びたいと思い、高校卒業後は留学することに決めました。
ハワイでは大学に通いながらフラのハラウ(グループ)に所属しました。現地の方に混ざってメリモナークという大会にも出場させていただき、フラの奥深さを知り学びの多い日々を送っていました。
しかし留学中にもバレエにはほぼ毎日通い、年に数回ある舞台にも毎年出ているうちに身体が動く間にバレエにもう一度挑戦したいという気持ちが湧き、3年半の留学から帰国することを決めました。 - ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 踊りしかしてこなかった私に、たまたま紹介していただいたボイストレーニングの先生が踊りができるならと劇団四季のオーディションを勧めてくださいました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- 帰国後、海外のバレエ団を目指し、アルバイトにレッスンの日々を送っていました。
しかしアルバイト代はレッスン費、交通費に消え、これでは再び渡航することになっても親に迷惑をかけてしまうと思い、バレエの道以外に今の私に出来る仕事はないかと探していた折、ふと目に止まったミュージカルのチラシを見て母に相談し歌を習いにいくことにしました。
初回の歌レッスン時に先生がオーディション情報を持ってきてくださり、劇団四季の即戦力オーディションを受けることにしました。 - ④自身のオーディションエピソード
- 人前で、しかも審査される環境で歌ったり台詞を言ったりすることが初めてだったので緊張でほぼ記憶がありません。バレエ審査はバーレッスン、アンシェヌマン、バリエーションを2日間の予選・本選で行いました。自分がやってきたことに自信を持って挑んだつもりでしたが、周りにはレベルの高いバレリーナが集まっており、落ちても実力が足りなかったんだと納得できると思っていたので、合格通知が届いた時にはとても嬉しかったのを覚えています!
- ⑤入団してみての感想
- 今まで私がバレエをしていても出会えなかった、ジャズが得意な人、歌が得意な人、なんでも出来る人、面白い経歴を持った人。そんなたくさんの異なる得意がある環境では学ぶことばかりで、私の中の世界が本当に広がりました。
その中でも他ジャンルの踊り、動きを学ぶ機会が出来たことは踊ることが好きだった私の人生をとても豊かにしてくれました。身体表現には振付のある踊りだけではなく、歌っているときの声を含め身体から湧き出る表現、台詞から伝えられる表現、どちらもバレエにはない表現でした。常に何か新しいことに触れることができる環境は、つまり常に成長することができる素晴らしい環境だなと思います。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 人生は何をやってきたから正解ということはないと思います。私はバレエコースで受験しましたが、バレエ団在団経験もバレエ留学経験もありません。ですが、自分が興味のあることにとことん向き合うこと、与えてもらった環境で後悔のない努力をすること、チャンスと思ったら行動に移すことが、今私がここにいられる理由なのではないかと思います。
人生は一度きり!そして何があるかわかりません。挑戦することも頑張ってみることもそれを楽しむことも自分次第です!皆さんを応援しています!
演技
真摯に芝居と向き合う諸先輩方の背中から、四季の俳優として必要なことを学びました
鈴本 務
大学では舞台芸術を専攻し、声楽や演技等のレッスンを重ねる。入団以前にもいくつかの舞台に出演した経験があり、サックス演奏を得意とする。2013年研究所入所。『ミュージカル李香蘭』で四季での初舞台を踏み、『王様の耳はロバの耳』床屋、『はだかの王様』王女の恋人デニム、『ロボット・イン・ザ・ガーデン』ロジャー、『ジャック・オー・ランド 〜ユーリと魔物の笛〜』ユーリ、『ひばり』ラヴニュを演じている。『ジーザス・クライスト=スーパースター』『マンマ・ミーア!』『赤毛のアン』『王子とこじき』『リトルマーメイド』『ノートルダムの鐘』『劇団四季 The Bridge 〜歌の架け橋〜』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 大学では舞台芸術を専攻し、ストレートプレイを学内で上演したり、地域の小学生を対象にした演劇ワークショップを制作・実施したりして、様々な角度から演劇について学びました。
大学を卒業してからも、友人たちと芝居を創作したり出演したりして、演劇に関わっていました。 - ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 入団するまでダンスも歌もほぼ未経験でしたので、「劇団四季を目指そう」なんて考えたこともありませんでした。
ただ、研究所があることは知っていて、受講料なしで質の高いレッスンが受けられることや、演劇の方法論を学べることは、すごく魅力的だなと感じていました。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- 大学4年生になって卒業後の進路を考えていた頃。相談した大学の恩師から「役者として生きていきたいなら、君は歌を勉強しなさい」とアドバイスを受け、歌を習い始めました。その歌の先生から、オーディションを勧めていただいたことがきっかけです。
自信はありませんでしたが、”当たって砕けろ”の精神で応募しました。 - ④自身のオーディションエピソード
- 「来る場所を間違えたな」と思いました。
ダンス審査の振り写しがオーディション前日にあったのですが、なーんにもできなくて。振付のサポートに劇団の先輩方がいらっしゃって、「分かるかな?」「大丈夫?」と声をかけてくださったのですが、何が分からないのかが分からない状態の僕は、ただただ苦笑いで時が過ぎ去るのを待つことしかできませんでした。
偶然にも、振り写しの会場で同じ歌の教室に通っていた子を見つけ、その日の夜に近所の広場でみっちり特訓してもらいました。その子とは、今は同期として支えあう仲です。 - ⑤入団してみての感想
- 入団後まもなく『ハムレット』の転換のお手伝いをさせていただきました。稽古場での張り詰めるような緊張感を味わい、浅利慶太先生の演出を間近で拝見できたことは、なかなか得がたい貴重な経験でした。
真摯に芝居と向き合う諸先輩方の背中から、四季の俳優として必要なことを学ばせていただきました。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 僕の好きな浅利先生のお言葉で「張り切って、並に」というのがあります。がんばるけど、がんばりすぎない。練習してきたように。いつも通りに。
オーディションはきっと緊張すると思いますが、どうぞ実力を発揮できますように。祈っております。
若手にもたくさんのチャンスを与えてくれて、育ててくれる環境があります
武藤 洸次
学生時代は12年間バスケットボールに打ち込んでいたが、高校生の頃に観た『キャッツ』に感銘を受け、四季の舞台を目指す。大学ではミュージカルサークルに所属し、声楽のレッスンも積む。2016年研究所入所。『嵐の中の子どもたち』パックで四季での初舞台を踏み、『魔法をすてたマジョリン』ダビッド、『リトルマーメイド』エリックを演じている。『ノートルダムの鐘』『ジーザス・クライスト=スーパースター』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 小学校から高校までバスケットボールに夢中で、普通の学生生活を送っていました。
大学も一般の4年生大学に通いましたが、その大学のミュージカルサークルに所属し、様々な作品に触れました。 - ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 高校生のときに学校の演劇鑑賞で『キャッツ』を観て、こんな世界があるのかと圧倒されました。
大学在学中にもいくつかの作品を観て、カーテンコールで輝く俳優の方たちを観て、「いつか自分もこの舞台に立ちたい!」と思うようになりました。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- 当時習い始めた声楽の先生が、四季のオーディションが近々あることを教えてくれました。
まだ始めて1年目で、まったくの素人だったので受かるはずないと思いましたが、大学4年生まで毎年受けて、ダメだったら諦めようとオーディションを受ける決意をしました。 - ④自身のオーディションエピソード
- 場違いにもほどがあると、自分自身を笑ってしまいました。
書類審査を通過した四季を志す若い人たちが一堂に会した様子は、異様な緊張感を生んでいて、鮮明に記憶に残っています。
本当に何も知らないただの大学生だったので、ダンスシューズの存在を知らず、ダンスの振り入れの際にバスケットシューズで踊っていたところ、劇団員の先輩に心配していただき、予選が終わったその足でお店に買いにいきました。 - ⑤入団してみての感想
- 研究生の日々は毎日大変でした。
しかし、同期の中には、バレエで留学経験がある人や、幼い頃からミュージカルに親しんできた人たちが大勢いて、みんなで切磋琢磨してお互いを補い合って成長していけたことは、自分にとって本当にかけがえのない経験です。
劇団に所属していると、毎日無料でレッスンを受けることができ、ピアノのある研究室や、トレーニングルームを自由に使用することができます。 そういった恵まれた環境は、国内はもちろん世界的に見ても例を見ないかもしれません。
また、若手にもたくさんのチャンスを与えてくれて、育ててくれることは大きな魅力です。 自分自身もたくさんのチャンスをいただき、一歩ずつ成長できたことを感謝しています。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- どんな経歴であっても、すべてを経験として活かせるものが演劇です。
そして、四季にはそれをサポートする環境が整っていて、切磋琢磨できる仲間がいます。
どんな人でもその人にしかない魅力が必ずあると思います。
ぜひ、オーディションではその魅力を存分に発揮してください!
先輩や同期、先生の手を借りてたくさんのことを吸収し、成長できる場
安宅 小百合
演技、クラシックバレエ、声楽等のレッスンを重ね、入団以前にもいくつかの舞台に出演している。2010年研究所入所。『嵐の中の子どもたち』カロリーで四季での初舞台を踏み、のちに『ユタと不思議な仲間たち』ダンジャ、モンゼ、たま子、桃子、『桃次郎の冒険』さくらんぼ、『マンマ・ミーア!』アリ、『ジョン万次郎の夢』キン、『キャッツ』ジェニエニドッツ、『ガンバの大冒険』マンプク、『ライオンキング』シェンジを演じている。『王子とこじき』『ジーザス・クライスト=スーパースター』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 母がミュージカルをやっていたこともあり、小さい頃からミュージカルが好きで、物心がついたときには私も一緒に参加するようになりました。身体が硬かったためかじる程度ではありましたがバレエを習い、歌は見様見真似でやっていました。基本的には田舎でのびのびと育った、普通の女の子です。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 劇団四季という名前は知っていましたが、実はそれ以上の知識がなく、どのような演目を上演しているかなどはまったくの無知でした。テレビで見たコマーシャルで四季が上演している作品を知り、たまたま見かけたニュース番組がきっかけとなり、オーディションを受けました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- もともと演じることを職業にしたいとずっと思っていました。高校3年生の秋に進路をどうするか悩んでいたとき、ちょうど朝のニュース番組で劇団四季が研究生を募集していることを知り、度胸試しのつもりで受験しました。
- ④自身のオーディションエピソード
- 予選前の書類選考で歌を録音したテープを送らなければならなかったのですが、四季の知識がなかった私は、「もののけ姫」を必死に練習して送りました。私は演技コースで受験したのですが、当時、ダンス審査は任意で、歌と台詞だけのオーディションでした。応募時に送った曲を歌ってもらう可能性があると聞き、稽古場の隅っこで「もののけ姫」を必死に練習したことを覚えています。周りの人たちは四季の数々のナンバーを歌っていたので、ミュージカル以外の曲を歌うのはとても恥ずかしかったです。
- ⑤入団してみての感想
- 色々なことに無知だったので、とんでもないところに来てしまったという焦りと不安でいっぱいでした。
そんなときに頼りになるのは同期でした。手取り足取りたくさんのことを教えてもらったり、時には悩みを相談したり、本当に感謝しています。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 怖がらず一歩踏み出してほしいなと思います。
何も知らない、出来ないというのは一見不安に思うかもしれません。
でも先輩や同期、先生の手を借りてたくさんのことを吸収し、成長できる場だと思います。
応援しています!
音楽と歌の力に衝撃。『リトルマーメイド』を観て、絶対にこの舞台に関わりたいと本格的に歌やダンスを習い始めました
志田 奈津帆
『美女と野獣』の観劇をきっかけに声楽を始める。ダンスや演技等のレッスンも重ね、入団以前にも数々の舞台に出演した経験がある。2018年研究所入所。『リトルマーメイド』で四季での初舞台を踏み、のちにアリエル、『マンマ・ミーア!』リサを演じている。『ジーザス・クライスト=スーパースター』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 中学・高校と演劇部に所属していて、ストレートプレイが好きでした。高校生で初めて劇団四季を観てからミュージカルに興味が湧き、大学ではミュージカルサークルに入りながら、ダンススクールや歌のレッスンに通っていました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- ミュージカルにまったく興味がなかった高校生の私に、母が連れて行ってくれたのは劇団四季の『美女と野獣』でした。もともとディズニーが大好きだった私は感動でボロボロ泣いてしまい、台詞だけの舞台ではなくても、音楽と歌の力で自分の気持ちが引き出されていく感覚に衝撃を受けたことを覚えています。
後に『リトルマーメイド 』を観た時、絶対にこの舞台に関わりたいと思い、本格的に歌やダンスを習い始めました。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- 大学在学中に『ノートルダムの鐘』の外部オーディションがあることを知って勢いで応募し、初めて四季芸術センターに足を踏み入れました。緊張しすぎて歌はまったく覚えてないのですが、ダンス審査の振り写しの時間がとても楽しくて入団したい気持ちが強くなりました。その時はご縁がありませんでしたが、諦めきれず研究生オーディションを受けました。
- ④自身のオーディションエピソード
- 課題の台詞が『コーラスライン』のディアナだったのですが、感極まりそうな気持ちを抑えながら実技に挑みました。ダンス審査で先輩方が教えてくださった振付を、家の駐車場や、当時通っていたダンススクールのスタジオで必死に練習したのを覚えています。本選では緊張がほどけて楽しく踊れました。
- ⑤入団してみての感想
- 研究所の1年間は今の私の支えであるほど大切な時間でした。仲間たちと自分の得意分野を教え合って切磋琢磨していくとともに、同期と比べて自分には何ができるんだろうと苦しく思う時もありましたが、「自分の時計を持て」という浅利先生の言葉を支えに、昨日よりも少し前に進んだ自分でいられるようにしようと思えるようになりました。
- ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 苦しくなる時もありますが、自分が努力してきた時間や、周りの方たちがくださった言葉が糧となって支えてくれます。自分だけしか持っていない個性や魅力を大切にして、突き進んでください!
海外
基礎を劇団四季で学び、俳優として成長したいと思いました
神永 東吾
大学の演劇学科で学び、研修団に参加して四季のレッスンや舞台に触れたのをきっかけに、四季の舞台に立つことを目指す。2009年オーディション合格。『エクウス』で四季での初舞台を踏み、『ジーザス・クライスト=スーパースター』ジーザス・クライスト、ペテロ、『ガンバの大冒険』シジン、『はだかの王様』王女の恋人デニム、『ミュージカル李香蘭』王玉林、『リトルマーメイド』エリック、『ウェストサイド物語』トニー、『オペラ座の怪人』ラウル・シャニュイ子爵、『恋におちたシェイクスピア』ネッド・アレン、『パリのアメリカ人』アダム・ホックバーグ、『キャッツ』ラム・タム・タガー、『アナと雪の女王』クリストフ、『ノートルダムの鐘』フィーバスを演じている。『ハムレット』『エビータ』『劇団四季ソング&ダンス The Spirit、60 感謝の花束』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 韓国の芸術大学で舞台俳優になるための勉強をしていました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 大学の3年生の時、劇団四季のレッスンに参加したり、稽古や公演を観たりする一週間のワークショップがあり、それに参加しました。
参加するうちにここで活動したい、という思いが芽生えました。基礎を劇団四季で学び、俳優として成長したいと思ったんです。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- 一般的な四季のオーディションとは異なるのですが、ワークショップの期間中、突然オーディションが行われました。そこで合格し、今に至ります。
- ④自身のオーディションエピソード
- 予定になかったオーディションだったため、何が起きているのか分からない状態で受験しました。ですが、いつでもオーディションを受けられるように常にレパートリーを準備していたので、その中から歌いました。
オーディション会場となった稽古場の雰囲気や緊張感は今でも忘れられません。 - ⑤入団してみての感想
- 日本語が話せなかったので、入団当初は毎日レッスンに加えて、日本語の文法の勉強もありました。話には聞いていましたが、想像以上に辛い日々でした。
緊張感を持って毎日自分を高め続けないと、周りに置いていかれるし、出演も叶わない。話を聞く限りでは他の劇団よりはるかに厳しい環境だと思います。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 目的意識をはっきり持って臨んで欲しいと思います。
入団したからと言って、必ずメインの役を演じられるとは限りません。自分の思い通りにならなくても舞台に感謝できるか、上を目指し続けられるか、ということを自問自答し、覚悟を持って挑んで欲しいと思います。
僕の好きな言葉に「神様は乗り越えられる試練しか与えない」というものがありますが、四季は本当にこの言葉の通りだと思います。自分を信じて歩んでいって欲しいと思います。
劇団四季は温かみのある、成長を見守ってくれる場所
カイサー タティク
幼い頃から少数民族の子どもたちで編成される児童芸術団に所属し、少数民族の伝統舞踏や民謡を披露する等の舞台経験がある。同芸術団による北京や香港での公演にも出演。2014年研究所入所。『王子とこじき』で四季での初舞台を踏み、『キャッツ』スキンブルシャンクス、『はだかの王様』王女の恋人デニム、『ロボット・イン・ザ・ガーデン』コーリー、ロジャー、『ウィキッド』フィエロを演じている。『コーラスライン』『ガンバの大冒険』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 入団前はごく普通の学生でした。幼少期から民族舞踊はやっていましたが、ミュージカルは劇団四季に入る前まで経験がありませんでした。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 中学生時代、当時中国の北京でワールドツアーをしていたブロードウェイ版の『キャッツ』を観劇し、感銘を受け、ミュージカルが好きになりました。
その後、「将来はミュージカル俳優になりたい」と考えるようになり、学べる場所を探していた際に、劇団四季の存在を知りました。詳しく調べたところ、一からミュージカルを学ぶならここだと思い、四季を目指しました。 - ③オーディションを受けたきっかけ
- 大学に進学するのと同時期に改めてミュージカル俳優を目指したいという気持ちが強まり、最終的に日本に行くことを決意し、劇団四季のオーディションを受けました。
- ④自身のオーディションエピソード
- あまりにもすべてが初めての体験で、不思議な時間でした。当時は日本語も話せなかったので、英語と中国語で対応しました。
今思い返すと、審査員の方々は劇団四季を作り上げた方や、今も現役で舞台に立たれている先輩方で、そのような方々が見てくださったんだなと、とても恐縮に思います。
ミュージカルの基礎がない僕にチャンスをくださった浅利慶太先生、舞台俳優として育ててくれた劇団四季の方々に一生感謝します!
浅利先生がオーディションの後に僕にかけてくださった言葉は今も鮮明に覚えています。
「何年か努力をする覚悟があるのなら、四季は最高の環境です」
今、本当にその通りだと実感しています。 - ⑤入団してみての感想
- 何よりも日本語の習得が一番の課題でした。
日本語を教えてくれた先生、日頃から僕のことを気にかけてくれた同期、僕の疑問を解いてくれた先輩方、ご指導いただいた方々に感謝の気持ちでいっぱいです!
劇団四季は温かみのある、成長を見守ってくれる場所だと思います。
たくさんの素敵な仲間に恵まれた職場だと思います! - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 強い意志を持って挑んでください!
自分自身にしか出せない魅力はみんな必ず持ってます!
幸運を祈っております!
ここでなら私もミュージカル俳優の夢が叶えられるかもしれないと思いました
江畑 晶慧
入団以前にもいくつかの舞台経験がある。2005年オーディション合格。『ライオンキング』で四季での初舞台を踏み、のちに日本・韓国両公演でナラ、『ウィキッド』エルファバ、『マンマ・ミーア!』ドナ・シェリダン、ソフィ・シェリダン、『アイーダ』アイーダ、『サウンド・オブ・ミュージック』マリア、『キャッツ』グリザベラ、『エビータ』エビータ、『ジーザス・クライスト=スーパースター』マグダラのマリアを演じている。『ソング&ダンス 65』『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート〜アンマスクド〜』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 小学生の時にファミリーミュージカルを観てその魅力に惹かれ、早くからミュージカル俳優を夢見るようになりました。ソウル芸術大学の演劇科に進学し、俳優になるための勉強をしました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 大学1年生の時に約2週間、劇団四季の方々によるワークショップを受けました。近くにこんなに素晴らしい劇団があるんだと、四季の優れた技術やカリキュラムに衝撃を受けました。また、同時期に十数演目もの作品が上演されていると知り、ここでなら私もミュージカル俳優の夢が叶えられるかもしれないと思いました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- そのワークショップの最後の方にオーディションがありました。今思えば本当に奇跡のようなチャンスだったと思います。
- ④自身のオーディションエピソード
- 実はその当時体調があまり良くなく、思うように歌うことができなかったので、オーディションを辞退しようかと考えていました。その胸の内を母親に話したら、「挑戦しないで諦めると後悔する」と言われ、失敗するかもしれないけれど、後で後悔する方がいやだという思いで、受けることを決心しました。
結果、運良く合格することができました。思い切って受けてよかったと、心から思いました。 - ⑤入団してみての感想
- チャンスはたくさんあるかもしれないけれど、あくまでも実力主義の世界です。そのチャンスを掴むには本当に想像を超える厳しい訓練、稽古が伴わないといけないと実感しました。
当時、日本語はまったく話せなかったので、朝のレッスンの後、毎日、6時間以上日本語のレッスンをしました。もちろん大変でしたが、その日本語の勉強がとても楽しくて毎日少しずつ話せるようになることが嬉しかったです。
厳しい訓練やお稽古はもちろんあるけれど、努力と周りの方々の支えでミュージカル俳優という夢を叶えることができました!
大好きな舞台に立たせてもらって幸せです。 - ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 努力は絶対に裏切りません。自分を信じて、勇気を出して挑んでください!それから、チャンスが巡ってきた時には諦めて後悔しないように、まずは挑戦することを大事にしてほしいです!
設備が整った環境で、大好きな音楽に囲まれて過ごせることが嬉しいです
谷原 志音
大学の演劇学科で声楽や演技のレッスンを重ね、舞台俳優を志す。2010年オーディション合格。『ウィキッド』で初舞台を踏み、のちにグリンダ、『ライオンキング』ナラ、『リトルマーメイド』アリエル、『マンマ・ミーア!』ソフィ・シェリダン、『ジーザス・クライスト=スーパースター』マグダラのマリア、『エビータ』エビータ、『アナと雪の女王』エルサ、『ゴースト&レディ』フロー(フローレンス・ナイチンゲール)を演じている。『ソング&ダンス 65』『劇団四季 The Bridge 〜歌の架け橋〜』『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート〜アンマスクド〜』にも出演。- ①四季入団前にしていたこと
- 大学でクラシックの声楽を勉強していましたが、先生の勧めで他の大学でも演技や舞台芸術を学んでいました。
- ②四季を目指そうと思ったきっかけ
- 大学で四季に関する資料を見た時に、絶対にここに入って舞台に立ちたいと思いました。
- ③オーディションを受けたきっかけ
- 大学在学中に四季のワークショップに参加し、その際に観た舞台にとても感動しました。そして、四季の方々と同じ舞台に立ちたいと、さらに想いを強くしました。
- ④自身のオーディションエピソード
- 四季のレパートリー作品のナンバーでもある大好きな曲でオーディションに臨もうと会場に入ると、実際に舞台で歌っている俳優の方が審査員として目の前にいらっしゃいました!言いようのない緊張感に包まれて、あっという間のオーディションでした。
- ⑤入団してみての感想
- 個人の稽古やレッスンに専念できる設備が整っている中で、大好きな音楽に囲まれた環境にいられることが、とても嬉しいです。
- ⑥オーディションを受ける方々へのメッセージ
- 勉強と稽古と緊張の毎日ですが、舞台での達成感は何ものにも代えがたい貴重な体験です。ぜひ一緒に舞台を創りましょう。
ヴォーカルクラシック
岸 佳宏
『ミュージカル李香蘭』の観劇をきっかけに舞台への道を志す。2004年オーディション合格。『オペラ座の怪人』で初舞台を踏み、のちにラウル・シャニュイ子爵、『ジョン万次郎の夢』万次郎、福沢諭吉、『キャッツ』スキンブルシャンクス、『サウンド・オブ・ミュージック』ロルフ、『王様の耳はロバの耳』詩人チキン、床屋、『マンマ・ミーア!』スカイ、『むかしむかしゾウがきた』ひろめ屋、『ガンバの大冒険』シジン、『リトルマーメイド』ジェットサム、『はじまりの樹の神話〜こそあどの森の物語〜』トワイエを演じている。『アスペクツ オブ ラブ』『間奏曲』『ミュージカル異国の丘』『エビータ』『ウィキッド』にも出演。とにかく自分が持っている力を出せるよう、必死になっていたと思います。
こんな素敵な仕事はなかなかないのではないかと思います。
山下 泰明
大学で声楽を専攻し、演技のレッスンも重ねる。入団以前にもいくつかのオペラ公演に出演した経験がある。運動神経が良く、後方転回が得意で、特技はバレーボール。2016年オーディション合格。『ノートルダムの鐘』で四季での初舞台を踏み、のちにカジモド、『ライオンキング』シンバを演じている。『ジーザス・クライスト=スーパースター』『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート〜アンマスクド〜』にも出演。音楽の道に進むことを親には反対されましたが、教員免許を取ることを条件に音楽大学に進学し、4年間クラシックの声楽を学んでいました。
どちらが前かも分からず立っていたのですが、振り写しが始まってみると自分が立っていたところはまさかの最前列のど真ん中(笑)。緊張と冷や汗でそこから先の記憶は一切ありません。結果はもちろん不合格でしたが、運良くクワイヤ(聖歌隊)のオーディションに呼んでいただき、初舞台を踏むことができました。
ひとつの役にじっくり向き合い、舞台に立つことができるのも劇団四季ならではの魅力なのではないかと思っています。
僕は子どもの頃から劇団四季を目指していたわけではありませんでしたが、あの時応募したことで人生が変わりました。人生なにがあるか分かりません。表現の世界に強い興味があるかたはぜひ勇気を出して応募してみてください。一緒に舞台に立てる日を楽しみにしております。
山本 紗衣
小学校の頃に観た『夢から醒めた夢』に衝撃を受け、四季を目指す。幼い頃からダンスを始め、声楽のレッスンも重ねる。大学では声楽を専攻し、2010年研究所入所。『オペラ座の怪人』で初舞台を踏み、のちにクリスティーヌ・ダーエ、『ジーザス・クライスト=スーパースター』マグダラのマリア、『ウェストサイド物語』では「サムホエア」の場面で美しい歌声を聴かせ、後にマリア、『恋におちたシェイクスピア』ヴァイオラ・ド・レセップス、『はだかの王様』王女サテンを演じている。『間奏曲』『リトルマーメイド』『劇団四季FESTIVAL! 扉の向こうへ』にも出演。大学入学前は小学校1年生から高校2年生まで合唱団で活動していました。
まだ3年生だったので受験するかどうか迷いましたが、次の年の予行演習だと思ってチャレンジすることに決めました。
今思うと熱のせいで余計な力が抜け、ほとんど緊張せずに歌えたのが逆に良かったのかもしれません。
今、厳しい稽古や本番を乗り越えられるのも、この研究所での1年があったからだと思います。
でも審査員は悪いところを探そうとしているのではないと思います。その人の良いところを真剣に見つけようとする味方ですし、自信を持ってトライすればきっと悔いの残らないパフォーマンスができるはずです!私も応援しています!頑張ってください!
町島 智子
中学・高校で英語劇部に所属し、大学では声楽を専攻する。クラシックバレエやモダンダンス、ジャズダンス、演技のレッスンを重ね、入団以前にも舞台に出演した経験がある。2013年研究所入所。『魔法をすてたマジョリン』で四季での初舞台を踏み、『アナと雪の女王』アナ、『ゴースト&レディ』エイミーを演じている。『美女と野獣』『リトルマーメイド』『ノートルダムの鐘』『エビータ』にも出演。同時にバレエやジャズダンスのレッスンを始めました。
また、目指すにあたって四季のことを知っていくうちに、「人生は生きるに値する」というメッセージを伝えるという劇団理念に共感したことも大きなきっかけでした。
控え室に入ると同じ大学の同期や以前共演経験のあった友人がいて、まるでホームのように感じました。
無事に予選を通過することができ、翌日の本選に向けたダンスの振り写しがあったのですが、振付を覚えることが難しく、予選を通過した友人と一緒に駅前のカフェで振りを思い出しながらノートに書き出し、その後借りていたスタジオで必死に練習したことをよく覚えています。