ある日曜の夜、無名の若手彫刻家ブリンズリーは、婚約者のキャロルと一緒にアパートの部屋を華やかな骨董品で飾りつけていました。
優美な椅子、精巧なランプ、上等な花瓶、値打ち物の仏像・・・。
実はこれらの骨董品は、旅行で留守にしている隣人、古美術商ハロルドのコレクション。
彼に無断で持ち出し、さもブリンズリーの調度品のように装って二人の来客をもてなすという計画でした。
客のひとりは、ブリンズリーの作品を見に訪ねてくる億万長者の美術蒐集家バンベルガー。彼に認められればブリンズリーの出世は間違いありません。
そしてもうひとりはキャロルの父親、メルケット大佐。
娘のフィアンセにブリンズリーがふさわしい男なのか、品さだめにやってくるのです。
骨董品が大富豪の評価を受け、賞賛される姿をフィアンセの父親に見せることができれば、ブリンズリーは富も名声も、そして愛する女性も手に入れられるはずだったのですが・・・。
あろうことか、突然アパート全体が停電に。
部屋には上階に住む女性、ミス・ファーニヴァル、旅行中のはずのハロルド、さらにはブリンズリーの元恋人クレアまで現れて・・・。
大混乱に陥り、暗闇で大慌てのブリンズリー。彼の運命や、いかに?!
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