『はじまりの樹の神話~こそあどの森の物語~』劇団四季ミュージカル

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はじめに Introduction

『はじまりの樹の神話~こそあどの森の物語~』は、
こそあどの森で暮らす主人公・スキッパーと大昔から来た少女・ハシバミの交流を通して、
人と人とのつながりの大切さを描く、劇団四季のオリジナルファミリーミュージカル最新作です。

原作は、日本児童文学界を代表する作家・岡田淳による「こそあどの森の物語」シリーズの第6巻
「はじまりの樹の神話」(2001年理論社刊)。本シリーズは、1994年の初巻刊行以来、
四半世紀にわたって読み継がれ、シリーズ累計約70万部に達する児童文学の傑作です。

このミュージカルを通して伝えられるテーマは、“想いや考えは、必ず相手に伝わる”。
内気で自分一人だけの世界を楽しんでいたスキッパーは、大昔から来た少女ハシバミを助け出したことをきっかけに
「いのちのつながり」について学び、「ハシバミのために力になりたい」と考えるようになります。
そして、勇気を出して想いを仲間に伝え、行動することで、自分の世界を広げていくのです。

「人とのつながり」の大切さを多くの人々が実感している今の時代、この物語は、
未来を生きる子どもたちに勇気を与えてくれることでしょう。

ストーリー Story

緑ゆたかな木々が生い茂る森。主人公の少年・スキッパーは、森の住人たちからの遊びの誘いに乗ることなく、家で本を読みながら一人の時間を楽しんで暮らしていました。ある夜、スキッパーの家にしっぽが光る不思議なキツネ・ホタルギツネが訪ねてきます。「死にそうな子を助けてほしい」──

一緒に森の奥に向かうと、巨大な樹に少女が両手を縛り付けられていました。少女を助け、急いで降りて振り返ると、もう樹の姿はなく……。

スキッパーは驚きながら、彼女を抱えて家に戻ります。少女の名はハシバミ。大昔から来たというその女の子は、リュウの怒りを鎮めるためのいけにえとして巨大な樹に捧げられたといいます。彼女は恐ろしさのあまり「心の声」で樹に助けを求め、樹もまた「心の声」でホタルギツネに呼びかけ、時空を超えて現代までやってきたのでした。

事情を知った森の住人たちは、ハシバミを優しく迎え入れ、現代のあらゆることを教えながら、一緒に楽しく過ごすようになりました。そしてハシバミからも、「サユル タマサウ ココロ」── 自分の命はすべて周りの命とつながっていて、大昔からもずっとつながっていることを学びます。しかしある日、ハシバミはスキッパーに「私は村に戻らなければならない」と告げます。弟や妹を残して自分ばかり平和に暮らしているわけにはいかない、過去に戻って自分の役目を果たしたい、と。

それを聞いた森の住人の一人・トワイエは、ある神話のことを話します。あの巨大な樹は、世界の始めにあって、太陽や動物、人などを生んだ「はじまりの樹」ではないか。その神話では、“ハシバミ”という少女が、樹に住み着いた“リュウ”と戦い、退治したことになっている……。「過去に戻り、逃げずに戦いたい」というハシバミに、危険だからと反対する住人たち。

そのときスキッパーは──。

ギャラリー Gallery

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登場人物

  • スキッパー

    本作の主人公。森の住人からの誘いに乗ることもなく、ひとりの時間を過ごすことが好きな少年。ある日、ホタルギツネとハシバミに出会い、彼らと、そして森の住人たちと交流を重ねる中で彼の中に変化が起き......。

  • ホタルギツネ

    光るしっぽをもち、人の言葉を話すキツネ。陽気で明るい性格の一方、孤独に生きてきた側面も持つ。ひょんなことからハシバミの危機を知り、彼女を救うようスキッパーに助けを求めにやってくる。

  • ハシバミ

    大昔から来た少女。リュウのいけにえとして巨大な樹にしばりつけられていたところ、スキッパーとホタルギツネに助けられる。こそあどの森で楽しく暮らすようになるが、故郷に残してきた家族や村の人が気になり......。

  • トマト

    こそあどの森のお母さん的存在で、ポットと夫婦。明るく朗らかで、お客さんを家に招いておもてなしをするのが好き。ハシバミがこそあどの森で暮らすことを提案し、進んで彼女の身の回りの世話をする。

  • ポット

    トマトの夫で猟師。愛嬌があり、面倒見がよく、トマトとともにハシバミを家に迎え入れる。ハシバミに狩りの仕方を教える。

  • スミレ

    薬草に詳しく知的な女性で、ギーコと姉弟。ハシバミに畑仕事を教える。冷静で思慮深く、スキッパーをはじめ子どもたちのことをいつも案じている。

  • ギーコ

    大工で、姉のスミレと一緒に暮らしている。職人気質で口数は少なく、実直な性格の持ち主。ハシバミに大工仕事を教える。

  • トワイエ

    作家で、スキッパーといっしょにハシバミに文字や勉強を教える。のめりこみがちな性格で、ハシバミと「はじまりの樹の神話」とのつながりに気づき......。

  • アケビ・スグリ

    遊びが大好きでおてんばな双子の姉妹。好奇心旺盛で、スキッパーの身に起きた不思議な出来事をいち早く知り、森の住人に広める。ハシバミに遊びを教える。

人物相関図
相関図

キャスト&スタッフ Cast & Staff

スタッフ Staff

脚本・歌詞
南 圭一朗
演出
山下純輝
作曲
兼松 衆※
音楽監督
清水恵介※
振付
松島勇気
装置・パペットデザイン
喜多川知己
照明デザイン
井上登紀子
衣裳・ヘアメイクデザイン
射場茅乃

※は外部スタッフ

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